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告白

俺は、夏休みに遊ぶたびに好きがあふれていた。

もうすぐで夏休みが終わる。俺は、梨子に想いを伝えることにした。

プルルルルル~

「もしもし?」

「梨子、ごめんね。急に」

「ううん。大丈夫だよ。どうしたの?」

「あのさ、俺、梨子のこと好きなんだ。俺と付き合ってくれない?」

俺は、告白をした。すごくドキドキした。初めての告白。
電話だったけどすごく緊張した。

「ごめん。考える時間がほしい。」

梨子からの返事はこれだった。でも、いきなり言ってしまったから考える時間ほしいよな。

「うん。いいよ」

「ありがとう。始業式が始まるときにまでには言うね」

そう言われた。俺は始業式になるのがすごく楽しみで仕方なかった。

終業式はあっという間にやってきたが、梨子の返事は

「ごめん。もう少し考えさせて」

だった。俺はそれでも返事を待った。

返事を待ってから1週間、またもや1週間の月日は経っていった。
もう、諦めかけてたある日の学校終わり、俺は家に帰ろうとして校門を出た。
すると後ろから走る足音と「どんちゃーん」と叫ぶ梨子の声が聞こえた。

俺は振り向いた。
振り向いたら梨子は俺に体を預けてきた。そして、抱きしめてきた。
すごくびっくりした。驚きと動揺で抱きしめ返してしまった。

抱きしめられたから諦めかけていた恋心が再び芽生えてきた。

だけれど、返事はなかった。

告白してから3か月が経った時、俺は見てしまった。
尚吾と一緒に手を繋いで歩いて帰っていくところを。
俺はもう諦めた。

俺の初恋は、見た目で決めて、あせりすぎてしまったことから産んだ悲劇。

そして、決めたのだ。

もう、こんなつらい思いをするのが恋なのなら。

恋はしない・・・・・と。

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