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痛いよね?痛いよね?痛いよね?
でも、今は、ごめんね。
私は、何度も理香の頬を叩いた。
「謝りなさい。
理香、武君に謝りなさい!」
私は、涙をこらえて理香の頬を叩いた。
「ごめんなさい……」
ごめんね。
理香は、何も悪くないのよ……
「ふん……」
武くんは、鼻で返事をした。
そして、テレビの電源をつけて、ケラケラと笑う。
「理香。
武君は、もう家族なのよ?
パパと同じなのよ?
だから、武君の言うことはきちんと聞くのよ?」
そうしないと殺されるかもしれないから……
「……」
「理香!
返事をしなさい!」
「はい……」
理香は、ゆっくりと頷くと自分の部屋に戻った。