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魔界女王の戦士、ハイランダー

「そうです、ジョンソンさんの死因は まるでいきなり生命力を何者かに吸い 取られたような死因でした。あと少し 気になることがあります。」

スティーブンは、呪いの人形である「 イエズラ」のことを思い出し、全身に 鳥肌が立った。

レイジェルは続ける。

「ジョンソンさんの心臓のあたりに小 さい人型の手の跡がくっくりと焼き付 いてるんです。

いったい何があったんですか、本当の ことを話していただけませんか、もし かしたらこの怪奇現象のことで、お力 になれるかもしれません・・・・・・ 」

「力になる」とスティーブンは言った 。

レイジェルは言う。

「そうです、私が思うにこれはただの 死因ではありませんね、実は私の知り 合いにこのような

怪奇現象に詳しい、かつこのような事 件を解決してくれる人物がいます。も しも、本当のこと

をお話ししていただけるのならその方 を紹介してもよいと思っています。

確かに、科学的はありませんが、私は あることがきっかけで、目に見えるす べてのことが本当

のこととは思っていません。どうでし ょう」

スティーブンは驚きながら言った。

「あ、アンタ、医師だろう。本当に今 回のようなことに対してそんなことを 本当に信じている

のか。」

レイジェルは言う。

「はい、だから本当のことを話してく ださい、私は別に驚きませんから・・ ・・・」

そういって、レイジェルは冷静に言っ た。

スティーブンは少し考えてから本当の ことを話した。

「レイジェルさん、本当のことを話し ます。実は俺は大英博物館のカードマ ンとして働いてき

ました。死んでしまった、ジョンソン も同じ仕事についていました。

二週間前に、いわくつきの通称悪魔の 人形と呼ばれている「イエズラ」が展 示されました。

最初はみんなそんな噂は、所詮噂だと 言ってました。

しかし、つい三日前に最初の犠牲者が 出てしまいました。」

ここまで行って、スティーブンは煙草 を吸った。

明らかに落ち着きがなく、その人形の ことを恐れていた。

レイジェルは部屋の中にある冷蔵庫か ら冷たい水を取り出しコップに入れて 、スティーブンに

手渡した。

スティーブンは一気に飲み干して言う 。「先生、俺の話はおかしくないか」

レイジェルは少しも驚きもせず、話を 聞いていた。その顔には余裕さえある 。

レイジェルは言う。

「スティーブンさん、私はあなたのこ とを全然おかしいとは思いません。実 は私の古い友人に

こういった類の霊的現象や怪奇現象を 解決してくれる方がいます。

どうやらこの話はあの方に相談したほ うがよさそうですね、どうします。も し、よろしければ

ご紹介しますが・・・・・・・」

スティーブンは確かにこのことは普通 の人間では、解決できないだろう。

何もしないよりはいいかもしれない、 と思い思い切ってかけてみることにし た。

「先生、わかった、その人と連絡を取 ってほしい。問題が解決するのかわか らんが、このまま

何もしなければ、第二、第三の被害者 が出るだろう。よろしくお願いしたい 。

レイジェルは「わかりました」といい 、ちょっと待っていてくださいといっ た。

一回、部屋に戻って、電話番号を書い たノートを取ってきますと言って、出 て言った。

彼はある部屋に入り、デスクの一番下 の鍵のついた引き出しに鍵を差し込ん で開けた。

中から一冊の天使の絵が描かれている ノートを取り出す。

そして、スティーブンのところに戻っ ていった。

数分すると、レイジェルはスティーブ ンのいる部屋に戻っていき「お待たせ しました」といっ

た。

スティーブンは「ああ」と答えた。

レイジェルは椅子に座りノートを開い た。

ノートにはこう書いてあった。

「 ハイランダー、ローレンスバルボ ア、TELXXXXX-XXXXX」

と書いてあった。

レイジェルは言う。

「今からハイランダーであるローレン スバルボア氏に電話してみます。」

スティーブンは言う。

「ハイランダー ローレンスバルボア ・・・・・・・」

レイジェルは笑いながら言った。

「そうです、彼はただの人間ではあり ません。ハイランダーと言うのは、彼 の称号です。

特別な魔導師のもとで訓練をした方で す。

信用できる方ですよ」

といって、電話した。

スティーブンは、息をのみながら言う 。

「ハイランダーか・・・・・・」

「プルルルルル、プルルルルル、プル ルルルル」

電話の向こうから男が答えた。

「はい、ローレンスですが」

レイジェルは言う。

「ローレンスさん、お久しぶりです。 レイジェルです。まだ、私のことを覚 えていらっしゃい

ますか・・・・・・・」

ローレンスは少し考えながら言った。

「ええ、覚えてますとも、あの一軒依 頼ですね、レイジェルさん、もうあれ からなんねんぐら

いたちますか・・・・・・」

レイジェルはまだ彼が自分のことを覚 えていることに感謝した。 真剣な顔 になる。

「ローレンスさん、また私のところで 怪奇な事件が起きました。貴方の力が 必要です。

話だけでも聞いてもらえますか・・・ ・・・」

ローレンスも真剣な顔になる。

「いいですよ、話してください」

と言った。

レイジェルは話し始める。

「今日、黒人の患者さんが変死しまし た。その患者さんの心臓のあたりには 小さい手の焼けた

跡がありました。死因は、まるで急速 に生命エネルギーを吸い取られたよう な老化現象でなく

なりました。

現在の医学では考えられないような死 に方をなされました。

関係者の方に聞くと、大英博物館でガ ードマンをしていたそうです。

最近、博物館に悪魔の人形と称される 物が展示されてあったのらしいのです が、死んだ方は、

その人形が展示されていた場所で発見 されました。

人形のほうは、分厚いケースーが割ら れ、人形はどこかに突然消えてしまっ たようです。

「なるほど」とローレンスは言った。

ローレンスは言う。

「レイジェルさん、一つ確認しておき たいのですが、その死因は本当に科学 的に解明されない

ような死に方なのですか・・・・・・ 」

レイジェルは言う。

「はい、現在の科学ではとても説明が つきません。」

ローレンスは言う。

「わかりました。その死んだ患者さん の遺体を見せてくれることと、できれ ば、関係者の方と

お話しできますか」

レイジェルは言う。

「はい、遺体の確認は大丈夫です。関 係者の方は今側におられますが、聞い てみます。」

レイジェルは、スティーブンを見て言 った。

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