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 夜、目が覚める。
 誰もいない孤独な夜。

 私にはもう泣きたくなっても、「大丈夫」と言ってくれるパパはいない。
 私は、我慢した。

 ママは夜もお仕事。
 昼もお仕事。
 私と由香は、お留守番。

 パパ。

 私、ミルクの入れ方上手になったよ。
 私、おしめの交換も上手になったよ。

 報告したいな……
 会いたいな……

 そんなことを考えていた夜。
 ママは、1人の男性をマンションに連れてきた。

 私は、怖いので寝ているフリをした。

「この子が、俺の子……?」

「そうよ……」

「俺に全然似てないな……」

「そう?
 眼なんて武君にそっくりよ……」

 ママは、少し切なそうな声で言った。

「ふーん」

 男の人は、興味なさそうに頷いた。

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