24
夜、目が覚める。
誰もいない孤独な夜。
私にはもう泣きたくなっても、「大丈夫」と言ってくれるパパはいない。
私は、我慢した。
ママは夜もお仕事。
昼もお仕事。
私と由香は、お留守番。
パパ。
私、ミルクの入れ方上手になったよ。
私、おしめの交換も上手になったよ。
報告したいな……
会いたいな……
そんなことを考えていた夜。
ママは、1人の男性をマンションに連れてきた。
私は、怖いので寝ているフリをした。
「この子が、俺の子……?」
「そうよ……」
「俺に全然似てないな……」
「そう?
眼なんて武君にそっくりよ……」
ママは、少し切なそうな声で言った。
「ふーん」
男の人は、興味なさそうに頷いた。