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「んー
 空が泣いているなぁ」

 秋夫がそう言って空を見上げる。

「秋夫さま」

 そう言って赤いスーツの男が現れる。

「赤服か……
 どうした?」

 秋夫が、静かに赤服の方を見る。

「登さまの居場所がわかりました」

「そうか」

「はい。
 居場所は――」

 赤服がそう言って空に指を向ける。

「空……?
 つまりテオスか?」

「はい。
 アインに捕まっています」

 赤服が、そう答えると秋夫が目を細くして頷く。

「ところでアンタは誰だい?」

「僕は、僕さ」

「違うんだよねぇ」

「うん?」

 赤服の男が、サングラスをうえにクイッとあげる。

「違うんだよ。
 ウチの服と君の服。
 色がちょっと違うんだよねぇ。
 ウチの服はもっと情熱のように赤いんだ」

「ほう?
 この服、殺して奪ったんだけどなぁー
 やっぱりバレますぅ?」

 赤服の男が、そう言ってサングラスを外した。

「その赤い目は……」

 秋夫が赤服の男を睨む。

「クルテゥフ神話のアトラク=ナクアってわかりますか?
 僕の名前は白銀。
 そして、この赤い目はね強い証拠なんですよ。
 魔族であるこの僕の強さの象徴なんですよ!
 なので、サヨウナラ……」

 白銀と名乗る男は、そう言って人差し指を秋夫の方に向けた。
 すると指先から糸が放出され勢い良く秋夫の方に飛び出す。
 秋夫は瞬時に自分の能力で移動しその場から姿を消した。

「そう、それでいい。
 それでいいんです。
 さぁ、テオスとコード893の戦争が見れますよ。
 クク……ククククハハハハハッハハ!」

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