バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

73

 ――その頃

 響き渡る銃声。
 蜂の巣になるモンスターたち。

「ふぅ……」

 13がため息をした。

「気を抜くな。
 やつが来る」

 座来栖が銃を構える。

「うん」

 13がうなずくとおぞましいプレッシャーが辺りを包み込む。

「気を抜くいでよ?ひぃふぅ。
 この瘴気あぶない」

 オーがそう言って拳を握りしめた。
 そして、迫り来るモンスターを殴り飛ばした。

「この魔力……」

 座来栖がそういうと霧が一箇所に集まる。

「ゲルンガ……?」

 オーがその霧を睨む。
 すると霧が言葉を放つ。

「左様。
 我はゲルンガ」

 座来栖が、銃をゲルンガに向かって放つ。

「滅びろゲルンガ」

 銃弾はゲルンガに当たる。

「む?この銃は銀弾の座来栖?」

 ゲルンガがそういうと座来栖を睨む。

「そうだ。
 久しいな座来栖」

「我になにようだ?」

「俺たちはお前を倒しに来た」

「無謀だな」

 ゲルンガが小さく笑う。

「無謀でもなんでもやらせてもらう」

 座来栖が、そういって銃弾をライフルに仕込む。

「来るがいい。
 愚かきモノた――」

 ゲルンガがそこまで言葉を言いかけたとき銃弾が眉間に当たる。

「滅びろゲルンガ」

 座来栖が銃弾を浴びせたのだ。

「この程度?我が滅びる?」

「ダメか……」

 座来栖が舌打ちを打つ。
 ゲルンガは全くダメージを受けていない。

「だがなんだ?胸が……」

 ゲルンガが胸を押さえる。

「思い出せ」

 座来栖の言葉とともにゲルンガが苦しみだす。

「ぐ……が……」

 ゲルンガは大きく雄叫びを上げたあと。
 その場から離れた……

「逃げた……?で、いいの?」

 13が座来栖に問う。

「ああ……だが、まだ足りない。
 あと数発撃たなければ……やつは倒せない」

「うん。
 その銃弾で撃つの?」

「ああ。
 この願い玉でアイツを取り戻す」

「アイツ?」

 オーが首を傾げる。

「まぁ、この話はいい。
 とりあえず俺らはアンゲロスに向かうぞ。
 あそこにボクがいる」

 座来栖の言葉に13も頷いた。

「そうだね……
 ダークグラムも既に合流しているし。
 スタンレイも合流した。
 僕らもしっかりと力を貸さなくちゃ」

「そうだね。
 ひぃふぅ」

 オーがメガネをクイッとうえにあげる。
 そして、歩きだす。

 オーと座来栖、13。
 そして歩は、この数日後アンゲロスに合流した。

しおり