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 ――マクベスバーガー前

「ボク、結局ジョーカーからいくらもらったの?」

 ボクにプレゲトンが尋ねる。

「えっと10000円札3枚かな」

「お、結構くれたじゃない」

「うん。すごい金額だよね」

「ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャルが食べれる……」

 タナトスの目が輝く。

「ミックスバナナパフェ?」

 ボクは舌を噛みそうなその長い名前のパフェに恐ろしいものを感じた。

「うん、ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャル」

 タナトスが、嬉しそうにいう。

「ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャル……」

 レテも嬉しそう。

「1人1個食べれるわね。
 それでもお釣りが出るから晩御飯も食べましょうよ」

 プレゲトンがそううとボクは戸惑う。

「晩御飯、紅鮭さんに連絡しないと」

「問題ないわ」

 ボクの言葉にプレゲトンが胸を張っていう。

「え?でも……」

「さぁ、行きましょう」

 ボクの背中をプレゲトンが教えて店に入る。

「え……」

 ボクは信用を失いたくないので、こっそり抜け出そうと思ったその時……

「ぼーーーくーーーー」

 ピノの声が聞える。
 するとその方向を見るとピノが、手を振っている。
 すぐそばで紅鮭が、静かにコーヒーを飲んでいる。

「ピノちゃん、紅鮭ちゃん、おまたせ!」

 レテが、嬉しそうにそういうとプレゲトンがいった。

「さっきジョーカーから軍資金を貰ったから、ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャルをひとり1個食べれるわよ!」

「え?」

 紅鮭の表情が固まる。

「あれを?ひとりで……?」

 そして、目がキラキラと輝き出す。

「うん!あと晩御飯もここで食べよう!」

 プレゲトンの言葉に紅鮭はうなずく。

「はい!」

 ピノは、ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャルがどんなものか楽しみになり。
 ボクは、ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャルがどんなものか不安になった。

 足りなかったらどうしよう。

 そんな不安もある。
 そっと視線を逸らしメニュー表を確かめる。

 ミックスバナナパフェDXサンドパラダイススペシャル 3980円

 微妙に高かった。
 でも、買える金額だったので安心した。

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