バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

38

 信用できない。
 けど安心してしまう。
 神とはそういう存在なんだ。
 以前、白銀にそう教えられたことがある。
 人に安心感を与える存在が神。
 だから、裏切られてもまた信用し崇めてしまう。
 それ故に、恐ろしい。

 ボクは、この異様な安心感からフィサフィーもまた神族なんだと直感した。

「さぁ、今日は疲れたじゃろう?
 今日は休むといい。
 部屋を用意しておる」

 フィサフィーは、そういって薄暗い部屋のドアを開けた。
 すると部屋が明るくなる。

 すると拘束されている女の子がいた。

「え?この子は」

「この娘の名前はイリア。
 妖精王の娘じゃ」

「妖精王……?娘??」

 ボクの頭が混乱する。

「まぁ、王族じゃな」

「どうして王族の人を拘束しているのです?」

「拘束しているのは、逃げないようにするためと……
 玩具にするにはこうするほうが楽じゃからだ」

「玩具?」

「ボクよ。
 おなごの裸は見たことはあるかのぅ?」

「……ないです」

「だったらこの娘の裸を見るといい。
 好きにしていいのじゃぞ?
 妖精王の娘じゃから美しい上に魔力も高い。
 その上、なかなか丈夫じゃ」

 イリアが、その言葉を聞いた瞬間暴れる。

「嫌だ!
 早くこの拘束具を解け!
 こんなことをしてタダですむと思うなよ!?
 フィサフィー!」

 イリアがフィサフィーの方を睨む。

「この拘束具がある限り主は魔法が使えん。
 おとなしくボクの筆おろしをするんじゃな。
 それが出来んのならオークの餌になるといい」

「どちらも嫌だ!」

 イリアが、魔法を唱えようとした。
 しかし、呪文は発生せずに激痛が走る。

「逆らうな。
 この拘束具は魔力を感知したら身体に激痛が走る機能がある。
 おとなしくボクの玩具になることだ。
 ボクよ、この娘を殴ってもいいい犯してもいい殺してもいい。
 好きにするがいい」

 フィサフィーの言葉にボクは針を髪の毛から出した。

「わかりました。
 好きにします」

 ボクはそういってイリアに近づいた。

しおり