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城? いいえ校舎です

思わず、瞠目する。

(ここが......カルディナ学園......でかっ)

 目の前には、城があった。

 本当に城だ。

 これが本当に校舎なのだろうか? 

 高さと大きさは、ここ学園都市の全建造物頂点トップだろう。

 日本側が作った大使館兼警察署の役割を果たすあの大きな建物を優に越しているのだ。

 俺は今、そんな大きさを誇る学園の校舎の転移ゲート広場に立っている。

 周りには黒髪の人、日本人しか居なかった。

 俺はとりあえず、知人がいるかどうかもわからないので割り当てられた教室へと足を運ぶことにした。

 手には『カルディナ学園 案内パンフレット』と記されている紙と一緒に、城のような校舎へと続く大通りを道なりに歩いていった。


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 それにしても全部スケールが大きい。

 道や、敷地の大きさ、途中に見える武道館みたいな建物や教会など、個々の建物の大きさはでかいし、建物の種類でも数えただけでも十二以上の建物のそれぞれの用途が予想できる。

 俺は道行く日本人を隣を歩く話す相手もいないのでどんどんと抜かしていく。

(友達も来てるんだろうか......)

 知人との連絡を最近、受験勉強で取ってなかったことを少し悔やみ、歩きながら一度手で持っているパンフレットに視線を落とした。

〔校訓───自立・共生・交流......この三つをカルディナ学園の目標、そして校訓とします〕

(自立か......確か魔法とか戦闘技術を習うらしいな。職業の幅も広がるらしいし自立しやすくなるな......共生は何となく理解できる。日本とジェスト王国で共に生きようぜ! 的な感じだろ。で、交流は仲良くしましょう的な感じ? )

〔ここでは学習は勿論、魔法や武器を使った戦闘技術も学びます。理由は条約で決まったことで、ジェスト王国側への冒険者人材派遣がそうです。部活や同好会等、学校側が資金を負担しますので皆さんで協力し活動を活発にしていってください。自立を目標にしていますので顧問はアドバイスだけで他は手を出しません。練習方法の工夫して、仲間と一緒に是非大会に積極的に参加して実績を上げていって下さい───〕

(魔法が使えるらしいが......日本人はどうやって使かうことが出来るんだろうな......どうやら部活は立ち上げていいっていう話だ。サッカー部誰か立ち上げてくれないかな~......全国高校サッカー選手権大会に出たいと思っていたし......)

〔他種族との交流を積極的に行ってください。あなた方の行動で、国家関係に大きな変化をもたらすかもしれません。しかし、交流上で種族差別や身体的特徴を侮辱をした場合は厳しい処分が下されます。これは条約の元で刑に処されることもあります。〕

(確かエルフとかウンディーネ、後ドワーフとか来るらしいな......獣人では猫耳とか犬耳とか? ていうか名前知らないからってこの呼び方は失礼だな。ふーんなるほど......犯罪には手を染めたくも当然ないし、ぶっちゃけ他の種族の人と関わらない方が安泰な気がするけど......積極的に交流しろって書かれてるしな~)

〔また、暴力行為も厳重な処罰を受けることになります。〕

(あ、じゃあ結菜が心配してた暴力されることは心配しなくても大丈夫だな)

 その先の文章をゆっくりと黙読した。

〔以下のようなことを王族や高位な方々にした場合、政府は一切の責任を取りません。処罰される時はジェスト王国や周辺の国々の法に乗っ取ります。どんな処罰が下されようともご自身の責任なのでこの事を踏まえた上で、日々の学校生活に細心の注意を払いながら国家関係の新たなる促進に是非協力をお願い致します。〕

(これはちょっと気を引き締めないと死ぬな......てか王族も来るのかよ。高位ってことは貴族も来るってことだな~? 話すときは許されるまで敬語で話すとしよう) 

 この一ページを読み終わったときには後少しで校舎に着く距離だったため、パンフレットをバックにしまい、事前に連絡が来ていた、自身が割り当てられたクラスを思い出す。

「確か......俺は一年B組だったな~......あれ? そういえば異世界の方も英語って使ってるのか?」

 疑問に思いながら、豪華すぎる内装が施された校舎(?)のエントランスをじっくりと見渡した。

 床は大理石だろうか。光に照らされ、綺麗な光沢を放ち、度々目を瞑ってしまうほど眩い。そしてそれを照らしている光源のことだが、これは世界に一つしかないものだと確信できる代物だった。それはシャンデリアだった。ガラスを職人技の芸当で造り出された一つの芸術品はダイヤのようにカットされている。ガラスの中にはなんと火が浮かび、それを光源としてカットされたガラスがその光を屈折させ、キラキラと煌めかせている。壁は石で出来ているので初めて来た人には神殿か何かと勘違いしてしまうだろう。

「でかい上に高級......まさに王城」

 圧巻。

 この一言に尽きるだろう。

 俺はあと七分くらいで教室に集合しなければならないため、少し急ぎ目で教室へと続くであろう大階段に足を踏み入れる。

「クラスは全員で百人くらいだったけどさ......教室一つどんだけ広いのやら......」

 苦笑しながら、レッドカーペットが敷かれた階段を上がっていく。

 周囲には大勢の生徒達が談笑していて、肌色が違う人達を大勢見かけた。

(......お、あれってもしや亜人か! ほとんど肌色だけどよく見たら少し赤いぞ! もしやあれがドワーフか? そしてこっちも肌色だけどよく見たら少し青いぞ! こっちはウンディーネってやつなのか!?)

 初めての亜人に胸を踊らせていると次に目に飛び込んできたのは猫耳だった。

(うぉおおおおおー! 獣人キター! しかも猫耳とは! やっぱり女子に猫耳というのは素晴らしい物だ......)

 そして初めての生獣人にさらに心を高揚させた。

 他にも犬耳も兎耳も確認出来た。

 はっきり言おう。全員萌えた。

(しっかし亜人の女子とか獣人の女子とか全員美人だな......外国人を見たときにほとんどが美人に見える現象ってあるけど......それにしてはレベル高けぇ!)

 これなら誰でも付き合ったらすげぇ嬉しいだろうなと思いながら、他種族観察は教室でやろうと意気込み、俺はまた足を止めてしまっていため再び教室へと向かうのだった。

 

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