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惣賀真心の覚悟

私は、絶対にあきらめない。先輩が一生答えを出してくれなくても、絶対あきらめない。そう、心に決めた。

錬北学院高等学校入学式の日、私は新入生代表挨拶を読むことになっている。なんとなく緊張するなあと思いつつ、何とか読み切った。読み終わり、壇上から降りようという時、2年生の席にいる一人の男子生徒が目に入った。その人の視線は、一直線に壇上に向いていた。まるで意識がない様子で、ただ壇上だけを見つめていた。しかも、その人からは、何かを惹きつけるようなものを感じる。それに惹かれたのかわからないが、私はその時、名も知らないその先輩が好きになった。

その日の夜、私はリビングのソファに沈み込み、TVを見ていた。昼前に兼藤先輩に言った言葉が、
思い出される。
『私、先輩の事あきらめません。たとえ先輩が何かと理由を付けて逃げても、ずっと答えを待ちますから』
思い出すだけで顔が赤くなる。先輩に聞こえていたかどうかはわからない。それでも、その言葉は私の本心なのは伝わったかな。

翌日、生徒玄関前にある掲示板には、部活動のポスターやらが掲示されていた。その一つが目に留まる。まるで新入部員を誘う気もなさそうなポスターだった。だが、私は、もうこの部に入るつもりでいた。

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