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第十一話『煽り界ヘビー級チャンピオン鏡望代』2/6

◆【廊下】
モチのクラスは――。
??「居たです」
声に振り返ると、固まった。
千尋「泥棒。お金返すです」
斬「キミは……」
この子は、確か……Queensっていうお店で会った……。
マサがチケットを盗った時に居た、女の子だ。
千尋「店長、お前のせいで離婚するみたいです」
斬「え……」
離婚? なんで……。
千尋「お前が金を泥棒したのが原因です。今すぐ金とチケット返すです」
斬「う……」
斬「……」
千尋「黙るなです」
うぐ……。

斬「そ……あ、あれは、一応そういう勝負で……」
千尋「半年後、赤ちゃん生まれるです!」
斬「え、あ……赤ちゃん……?」
千尋「お前のせいで、店長自殺するかもです」
斬「う、うう……」
いくらお人好しと言われる斬であってもこれはウソ、或いは盛った表現だとはわかる。
斬「……ッ」
わかるが……それを一蹴することはできない。

力で制圧するのが斬の役目だとするなら、口で戦うのが正明の役目。
理論的な考えも感情的な討論も、斬は苦手。

相手が本物の被害者の訴えであっても、理不尽な当たり屋の恫喝であってもそれを聞き入ってしまう自分が嫌いだった。
こういう時、何も気にしない性格の悪い人が羨ましくなったりもする。


△【イベントCG034・煽り界世界ヘビー級チャンピオン三階級制覇】
望代「ん……おおーーい。ハゲ! くふふ。ハゲだし」
性格が悪い人が現れた!
望代「何してるんだよこんなところで。しゃぶしゃぶ奢れよ。な? 豚肉。牛肉より安いしいいだろ? うし。行くし。くふふ。牛じゃなくてブタだし。な?」
斬「う、うん」
とりあえず渡りに船という事で乗っかるが……。
千尋「――待つです!」
斬「……」
……やっぱり、煙に巻く事はできないか。
千尋「お金返すです!」
望代「……」
望代「モチも! お金返せよハゲ!」
斬「うん。モチ。えっと……」
あれ? これってもしかして敵が二人に増えたのかな?

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