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第六話『VSノルンの妃』6/9

正明「配りまーす」
ディーラーは竹原正明で戦いは始まった。
ボタンを決めた後、カードを配る。
二階堂春樹が同席。
もう前回のような出し惜しみはしない。
今回初っ端から使っているのはマークドデックのカード。
繰り返すがディーラーは竹原正明。
つまりゲーム開始と同時に全員のカードが透けて見える圧倒的な優位に立っている正明。

木葉「オールインよ」
フロップカードが表示される前、配られた2枚のみでのオールイン。
その打ち方は実力派のポーカープレイヤーが行いにくいアクションではある。
春樹「ダウン」
当然実力者は運の要素を嫌い降りるのが正着。
春樹(でもそれは通常のゲームの場合だけどね)
今回は保有点10,000点に対しBB1,000/SB500。
フロップカード前のちょっとしたレイズの応酬でオールイン勝負まで膨れ上がる事を想定すれば強制ベッド(一番初めに支払うBB/SB)を取りに行く戦術は間違いではない。

春樹「……」
春樹はまだ迷っていた。
本来であれば風雪様に媚へつらい「流石CKは違いますね!」と相手をおだて関係値を築くのがベストであろう。
だがここに居るのは意中の相手、竹原正明。
彼の目的。ポーカーハンド。裏で糸を引いている組織。
興味が尽きない相手で、少しでも接して情報を得たいのもある。

それにこの見え見えのイカサマトランプ。
これを二階堂春樹がどう答えるか。
ボールが此方側にあり、それを観察されるような不気味さもある。

正明「……」
カードに細工をしている正明には木葉のオールインがブラフではないことを知っている。
木葉のカードはバレッツ。その確率は221回に一度の0.452%。
配られる2枚の中で最強のAAが握られている。
正明「ダウン」
運がいいヤツめ――。
博打である以上偏りは許容する。
だが麻雀と違ってツモの概念がないこのゲーム。ツキだけでは稼げない。
ま、てめえの運も最初だけだ。
時間が経てばそのメッキも剥がれる。

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