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第三話『――え?』2/2

木葉「あんたの父親が捕まった詳細出てきたけど知りたい?」


正明「――え」
ほんの一瞬思考が停止した。
木葉「あんたの元カノ。チビ女よ。そいつ調べてたらあんた達って同じ中学だったのね」
木葉「ねえ。あんた母親も自殺してるじゃない。生活大丈夫なの? あはは、大丈夫じゃないから端金に発狂しているのね」
正明「……」

『母親も自殺してるじゃない』

――ヒヒヒ、
あー、すっげ。サラッと言っているけど。そういうのオブラートに包まない木葉ちゃん。流石っすねえ。

言われて気付いたけど、他人からズバっと指摘されたの初めてだわ。

木葉「あんた一人暮らしなわけ? 一万円程度でギャーギャー言うんぐらいなんだから、生活厳しいなら言いなさいよ。あんた程度、この風雪木葉が面倒見てあげるわよ」
正明「木葉ちゃんの部屋で同棲!?」
木葉「アホね。このあたしの部屋に招待されたかったらもっと男を磨くことね」
正明「ふはは、幼児体形なんかに興味ねーよバーカ」
木葉「ぐ……正明ッ!」
正明「バイチュー」
飛んできたティッシュ箱を避けて退室した。
正明「……」
正明「……ヒヒヒ」
まいったな。流石は木葉。
なんでかな。こういう気の使えないクソみたいなヤツ、オレ結構好きなんだよな。



仮面を被らされている人形が嫌いだった。
もっと嫌いなのは、被った仮面が自分の顔だと錯覚しているマヌケ。

詐欺師は自分の為に意図して被る下衆。これは良い。
欲ってのは動物としての根幹だ。それが強いヤツは生物として上位に居ると結論を付けたのがオレの答えだ。

"造られた"世界の人形共が――!

自分は模造品ではないと醜態を晒して人形に駆逐されたゴミが。
今まで崇めていた者がゴミだと知れば掌を返したクズが。
そして何より、たかがその程度のイベントに人形共は仮面を付け替え――


正明「あほくさ」
くだらねえ思考はやめろ。
不幸自慢とか吐き気がするし、厨二キャラはもう間に合ってんだよ。
正明「……」
うし。
携帯を開いてジャンにメッセージを送る。
『雀荘』

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