第二十話『魑魅魍魎の世界』1/7
◆【WENSCASINO】
高木「スリーセブン終了~」
休憩時間中に携帯を触ったディラーは嬉しそうに声をあげた。
ラシェル「どうしたの?」
高木「いやね、あいつ。ほら、って言っても覚えてないですよね。ラシェルさんがボコボコにして発狂してたガキ。まあ居たんですよ」
高木「そいつ、次に二階堂春樹に喧嘩売るとか。ハハハ、すっげえウケるんだけど」
ラシェル「ふーん……」
ラシェル「知っているの? 二階堂の居場所」
高木「あー、そのへん聞いてないですね。確かに。妄想かもしれないっすねー」
ダーツを投げる。
矢が中央を外してチェーとおどけて見せるほど嬉しくなるニュースだ。
高木「でもでも、なんかクセを教えろとか、打った事あるヤツ知っているかとか、多分あいつ予想の斜め上のバカだから突っ込むんじゃないですか」
高木「おっと、噂をすればまた……」
携帯を取り出すと、そこにはスリーセブン(笑)の文字。
高木「何々……プロのポーカープレイヤーって幾ら持っているか? フヒャヒャ、知るかってんだよ!」
高木「あれ、やっぱこいつバカっすよ。明日行くとか言ってる。ハハハ、マジウケるんだけど。身の程知れよ」
ラシェル「――ねえ」
カラン、とロックグラスの氷が溶ける音が鳴った。
ラシェル「お魚君、尾行して」


