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第十四話『連続イベントの発生』1/3

◆【校舎裏】
結衣「いつになったら私を応援してくれるんですか?」
正明「……」
えーっと、こいつの名前は確か……なんだっけ?

つーか誰だっけこいつ。

結衣「あの……黙ってないでなにか言ってください。不安になります」
おどおどしていると見せかけて厚かましい女だな。

説明すると『話があるから昼休み校舎裏で待ってます』と可愛く書かれた手紙が入っていて。
結衣「時間、ないんです。こうしているうちに他の子がアプローチしているんです。絶対に」
んで、ノコノコ現れたらなんか後輩っぽいガキに説教されるイベントが始まった。
とりあえずタバコを取り出して火をつける。

高橋「一本もらっていい?」
正明「どっから湧いて出たんだよ」
クレームを無視してタバコを奪うと高橋さんは姿を消していった。
ったく、自称薄給としても年下からタバコパクるなんて高橋さんも……。

正明「高橋! はいはいはい! あー、オッケー。思い出した」
結衣「え!? け、計画とか?」
正明「何言ってんだてめえ。お前あれだろ。あの……ヒヒヒ。田代恭介君に恋している……ぷぷぷ。一年生の子だろ」
結衣「はあ? はあ」
態度悪ッ。

結衣「あの、申し訳ないですが私急いでいます」
結衣「田代先輩モテるから……今もこういう時間、凄く無駄に感じます」
すげえな。人呼んでおいて時間無駄って真っ向から言えるこの鋼のメンタル。仲良くなれそうだわ。

正明「あんな厨二病がモテるわけねーだろ……」
結衣「バカにしないでください!!!」
結衣「田代先輩狙ってる子は滅茶苦茶多いんですよ!」
結衣「かっこいいですもん……時折見せる横顔とか、アンニュイな溜息とか、嗚呼……先輩、田代先輩……」
いよいよ面倒くさくなってきた。
正明「……」
例えばさ。飯奢れとか行って適当にデートセッティングして一食分浮かすとするじゃん?
前回の反応からそういうのすると怒りそうだもんなー。あいつムッツリ……あー、どうなんだろう。
つーかスケスケまだしばらく使うから、こんな飯ぐらいしかなさそうなガキに恩売っても無駄だな。

スケスケ>>>ランチ一食

うむ。大切な友人を傷つけることはできない。
というわけで優劣は決まったので、適当に撒くか。


正明「お前、スケ……恭介の事あんま知らないからそう言えるんだろ」
結衣「知っています。バカにしないでください」
結衣「一週間の登下校時間。取っている科目。家族構成。バイト先で会話した回数。それに髪の毛だって持ってますようふふ。あげませんよ?」

やっべ、こいつやべえ女だ。

あー、助け舟出してやるか。
正明「あいつの性癖知ってる?」
結衣「……」
正明「あー、オレ昼食まだなんだよね」
結衣「ご安心ください。竹原先輩」
そう言って渡してきたの500円玉。
せめて紙幣を……って思うが年下のガキならこんなもんか。

正明「あいつ結構危ないヤツって知ってる?」
結衣「知っています。悪い人と友達しているのもよく見ています。学園の癌である竹原先輩と鏡先輩と交友関係があるのも知っています」
正明「がーん」
そしてガン飛ばす! 凡人からの芸人へのプラスワンの発想!

結衣「あの、長身の女の人。知っていますよね。四光院先輩。変な名字な人とよく二人でいるの見ます」
はいガン飛ばし無視! ムッシー!

結衣「もしかして四光院先輩と付き合ってなんて……いないですよね?」
正明「ないない。付き合えばいいのにな」
結衣「バカな事言わないでください!!!」
正明「ひぃ……」
結衣「あ……」
結衣「……すみません。少し取り乱しました」
正明「……」
スケスケ。お前やべえ女に狙われてるぞ。


正明「……」
こうなったらある事ない事ふっかけとくか。
正明「ちなみにスケスケの性癖はドが3つぐらいつくドドドS」
結衣「ド、ドS?」
正明「違う。ドドドS」
まー適当に盛っておくか。

正明「女殴ったり首絞めたりするのが大好きな曲がった性癖持ってるぞ」
正明「それも普通のSのプレイじゃない。一度優しくして、慕ってもらってから掌を返すのが最近の趣向らしい」
結衣「……」
正明「この前聞いた話しでは俺の事を拒む度に印を刻もうとか言って、体中にピアス開けまくるとか。相手の体中に穴を空けるらしい。それで何人か精神病院に叩き込んだとか」
結衣「……」
結衣「……」
結衣「素敵……」(ビクンビクン)
スケスケごめん。なんかオレ余計な事したかも。

結衣「あの、遊園地行きましょう」
正明「前後の文脈考えないタイプの人間だなお前」
ちょっと嫌な予感がしてきた。
こいつ滅茶苦茶なヤツで、そういう普通の枠から外れたヤツって案外長い付き合いになるんだよな。
結衣「遊園地です。行きましょう」
結衣「私と、竹原先輩と……きょ、恭介先輩も……きゃあ」
きゃあじゃねーよカス。

結衣「鏡先輩でしたっけ。その人も誘って男2女2で行きましょうよ」
正明「言っとくけどそいつ呼んだら全員不幸になるだけだからな」
正明「つーか行かねえから。面倒くせえ」
結衣「ご安心ください。竹原先輩」
二度目のその台詞で渡してきたのは再び500円玉……このガキ、舐めてるよな?
しかし拒めない! 笑え! 笑いたければ笑うがいいさ!

正明「面倒くせえから告れよ」
結衣「国連? なんで国連?」
正明「告白しろよ。好きですーって」
結衣「……」
結衣「~~~~~~~~ッ!」
結衣「バッ、バカ! バカですよ先輩! なん、なん~~~な、ななな、で、できるわけないじゃないですか! 田代先輩ですよ! 高嶺の花ですよ!」
知らねえよ面倒くせえ。あとスケスケなんかより絶対オレの方がランク上だから。ランク4つは違うな。
二本目のタバコに火を付けようと取り出す。

【高橋 立ち絵のみ】

タバコをしまった。

『高橋 立ち絵非表示』

……まずはここから離れるか。
正明「とりあえず本人の所に行くか」
結衣「え?」
正明「告るにしろ誘うにしろ、本人に言わないとダメだろ」
結衣「え……ええええええええええ!!!」

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