第十二話『深夜テンションの早朝特売』1/3
◆【自宅】
望代「なあ」
正明「おう」
△【イベントCG015・冷やされたのは化粧水】
冷蔵庫を空ける。そこには今も化粧品だけが冷やされている。
もとい、それは今まではの話しである――。
今日、この日は――!
正明「特売日だあああああああああああああ!!!」
望代「しゃあああああああああああああああ!!!」
早朝8時。
昼夜の概念を持たない二人は深夜テンションのまま朝を迎えた。
竹原家の夕食はガムばかりだと思ったかい?
バカが! 病院代が逆に高くついたらどうすんだよ!
望代「竹原~。今ならちょっといけない事してあげるからー。ウナギ買おう。ね?」
正明「うひょー! じゃあウナギのタレ買ったら24時間しゃぶってくれな」
望代「くふふ。ウナギかよ」
望代「あー、ダメ。意味分かんないし。上手いこと言えない。二徹夜もう限界」
望代「寝るし」
正明「ざけんなクソメンヘラ。お一人様一個商品どうすんだよ」
今日は92円の卵を買う。卵を――絶対に買うんだ!
正明「奮発するぞ。肉も買うつもりだ」
望代「はッッッ!!!!???? マジかよッ!?」
正明「ふっ……これを見ろ」
そういってお隣さんの新聞広告からパクったチラシを見せる。
『特売 ブラジル産 鶏肉 100g 28円』
望代「うおおおおおおおおおおおおおおお!!! お肉!!!!」
正明「もやしが500g40円……ちょっともやし炒め作って、お隣さんの白米とトレードをすれば米も確保できるかもれない」
望代「うおおおおおおおおおおおおおおお!!! 炭水化物!!!」
正明「仕上げは学園裏にある山できのこ狩りに行くぞ!」
望代「……」
正明「あ? どうした。ノレよ。こっちだって限界なんだぞ」
昨夜、というかさっきまで元気よく夜の街を徘徊してきた後だ。
朝の街になって帰ったが、特売日の今日だけは寝るわけにはいかないのだ。
望代「クソ原。てめえ覚えてないのか? 去年それやってモチ達がどうなったか……」
正明「フッ」
確か致死率80%のきのこを二人で食べた後、奇跡的に後遺症なく朝を迎えた時の事だろう(ずっとジャンが看病してた)
もちろん、そんな愚かな行為を繰り返すわけにはいかない。
そこで取り出したのは一冊の本。
タイトルは『きのこ大図鑑』
正明「何か問題でも?」
望代「……」
望代「素敵……」
正明「フフフのフ」
用意周到すぎる男、竹原正明。これはモテるわけだ!
さて、これで鶏肉。白米。もやし。きのことオールスターが出揃うわけか。
無駄にワインだけは正真正銘の数十万する物があるし(リレイズ北村からのお土産)となると最後に味噌汁だな……。
正明「ジャンも誘うぞ。卵3パック!」
望代「ん! 連絡するし」
正明「味噌汁作れって言っとけ。あと醤油とかほしいな。持ってきてって伝えてくれ」
望代「バターも!」
楽しみだなあ。最後にまともなご飯食べたの、いつぶりだろうか。
期待に胸が踊ると失いそうなる意識を戻すために二人は自分の頭をポカポカ殴り続けた。


