第十三話『これぞまさにポーカープレイヤー!』3/9
ダリア「その話し、詳しく聞きたいねえ――」
まるで情報料と言わんばかりにチップをばらまく。
ラシェル「話すことなんてないんだけど。協会の犬なんかと。あはは、この場合老犬かな」
ダリア「そう老人を邪険にしなくてもいいじゃないか。悲しいねえ」
席に座るとカードが配られる。
ダリア「今回、私はWSOPの査定を担当する事に決まったんだよ。噂されている通り優勝者はクラス保有者が与えられるねえ」
ダリア「仮に実績のあるあんたが優勝したらCQの称号を与えてもさほど不思議じゃないだろう」
ラシェル「いらないんですけど」
ダリア「序列20位でもかい?」
ラシェル「――」
世界ランク上位52名。CQ。その中で最上位世界トップの13名が与えられるCK。
その予備軍とされる14位~20位のプレイヤーは、CKと戦う挑戦権が与えられる。
ダリア「それに食いつくって事は狙いは薩摩真司か。復讐かい?」
ラシェル「勝手に負けたみたいに言われるのすっごくムカつくね。馬鹿にしているなら効果的だよ」
ダリア「シネマホテルで身ぐるみ剥がされたあんたがよくもまあここまで這い上がってきたねえ」
ラシェル「……」
その情報を知っている……こいつ、
ラシェル「協会じゃないね。誰? お前の後ろにいるヤツ」
ダリア「質問をするのは私さ」
ダリア「あんたと六道組の関係はなんだい?」
ラシェル「他人」
ダリア「そうかい。あんたがそう言うなら私は別にそれでもいいんだけどねえ」
ラシェル「ねえ。その話しするならWSOP後でもいいよね?」
ダリア「おバカさんだねえ。あんたが優勝できるわけないだろう」
見せつける一枚のチケット。
ダリア「あたしも参加するんだよ」
真「……!」
噂には聞いていたが、やはり――!
ラシェル「その程度の腕で?」
名刺代わりにとチップを全て中央に差し出すオールイン。
ダリア「今やりあうつもりはないよ。ただの情報料さ」
そういってカードを捨てると立ち上がる。今換えたばかりの残ったチップの換金を始めた。
ダリア「ラシェル・オンドリィは小銭稼ぎよりも私怨を優先している」
ダリア「それだけわかれば十分かねえ」
ラシェル「……」
それだけ言い放つと老婆は席を立った。
ラシェル「ねえ。ジン・フィズもらえるかな。炭酸強めで」
高木「はい!」
近くにいた子供が慌ただしく店の奥へと移動した。
ラシェル「プロの人も何か飲む?」
真「……」
ラシェル「そ。良い反応だね。好きだよそういうの」
ラシェル「操り人形がさ。すべてを牛耳っているつもりになっている。滑稽だよね」
思わせぶりでリスクを取れない小心者は、この世界ではテーブルに座る事さえできない。
真「レイズ50,000」
ラシェル「――リレイズオールイン」


