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第十一話『青春! スクールライフ!』5/5

△【イベントCG041・本気の戦闘シーンの恭介】
恭介「陽炎を刻もう――慟哭!」(どうこく)

トーンと縄跳びを飛ぶように小さく跳ねると、それを二度、三度と繰り返すアウトボクサーのような規則的なリズムを刻む。

ただ、その"リズムが浅い"。
まるでボクサーの縄跳びのように。
それはつまり、切り替えのスピードが増すと言いたいのだろうか。

△【イベントCG040・本気の戦闘シーンのジャン】
斬「四光院流、逆式返しの構え」
対する斬は獲物である刀よりも前に左腕を伸ばし、右手に握った刀を振り上げ完全に背中に隠した。

恭介「……チッ」
あの不自然な左腕。
掴ませてやると腕を捨てる構えか。

この場で舐めているはずがない。
もしくは間合いを図っているための意図……或いは、あの女の左腕一本で……阿呆が。あれを女として見るな。


――視線を切っていなかった。


必殺の距離ではない。間合いが届かない範囲で注意深く見ていなかったのは事実ではあったが……、
振り上げていた右腕が、いつの間にか振り落とされていた。

斬「――京垓一斬」(きょうがいいちざん)
恭介「……ッ!?」

発声と同時に空間に"張り"が生まれた。

斬「どんなに多くの努力や才も、一度斬れば事足りる」
恭介「……」
ゆったりと気持ちの悪い風に前髪が揺らぐ。まるで、この先が俺の死地だと言わんばかりに。

恭介「クク――」
自嘲した。
確かに、捉えられれば一閃。ひとたまりもない。

"捉えられれば"、な――。

恭介「しかし捉えるのは我――無重力の蜃気楼」
俺の中にある何かの感情が叙情的に残響が響く――!
恭介「舞え――!」
踊り撃つは形を持たない陽炎、無重力の蜃気楼。
斬「……」
迎え撃つのは瞳を閉じて対峙する逆式返しの構え。

そして其の時は、訪れた。


正明「おわったー?」
恭介「……」
斬「……」
正明「んだよ。木刀持ってんだろ。ちゃちゃっとシバけよ。あとあんま虐めんなよ。それすげー痛いから」

斬「マサ。ボクはマサのお願いで今ここに居る」
正明「あー、はいはい。泣かすなよ。この後スケスケに話しがあるんだから。オレちょっとアイス食べてくるわ」

恭介「……待て」
斬「うん。おかしい。ボクはマサのために時間を使っているんだ。それならボクもアイスが欲しい」
正明「後でこれのお礼に買ってやるよ」

恭介「……」
……ふう。
恭介「阿呆が」
アイスの報酬で命削ってたまるか。


恭介「愚かしい――何故俺が化け物退治をして命を賭さなければならぬのだ?」
斬「命までは大袈裟。あと化け物は酷いと思う」
大袈裟なものか――。

恭介「俺は降りる」
何より、命を賭けて憎悪をぶつける相手は目の前の侍ではなく……。

正明「ういっすー」
恭介「……」
悪の権化めが。

何故四光院斬と殺し合うのか。それは竹原正明のバウンサー(用心棒)
ではなぜ竹原正明に敵視するのかと言えば、
正明「そんじゃ大人の話しをしようぜ? マイ・ブラザー。オッドアイ田代恭介様」
斬「オッドアイ?」
恭介「ぐ……ッ!」
そういってUSBメモリを見せつけると恭介の顔色が変わった。

恭介「チィ……」
斬「それはなんだい?」
正明「……」
こっそりと斬の耳元に口を近づけて、

正明「スケスケの恥ずかしい動画」
斬「え……ッ!」(赤面)
斬「……」


恭介「おい。貴様は俺と和解したいのか? それとも――」
正明「仲良くしたいに決まってんじゃねーか」
ポイっとそれを投げると黙って受け取る。
斬「あ、ハメ撮り……」
正明「……」
斬「う、あ、いや……」
こいつ常識人ぶってるけど頭おかしいよな。


正明「これから動画見ながら喫茶店行くけど、ジャンはどうする?」
斬「ああああ、うん、いや、えっと、うん。ぼ、ボクはいいかな、うん。遠慮する」
恭介「待て。貴様、喫茶店と口にしたな」
正明「別にどこだっていいぜ。ファーストフードでも。長話になりそうだからな。リクエストあれば言ってくれよ」
恭介(チッ……)
こういう言い回しには錬金術師に分がある。
斬「ああ、うん。えっと、それじゃあボクはもう帰るね」
正明「うーい。ありがとなー」
恭介「……ふん」

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