第三話『怪力の説教』2/3
説教が始まる。
そして暴力が始まるだろう。
望代「……」
望代は考えた。
説教ならばいい。ただ、暴力に持ち込まれると分が悪い。というか痛い。めっちゃ痛い。
どうにか自分の土俵で戦うには……。
△【イベントCG023・ここにリンゴがある】
望代「じゃあ口喧嘩で勝負な」
斬「口喧嘩って……」
望代「暴力はイヤなんだろ? じゃあ口で勝負な」
望代「ハーゲハーゲ」
子供かよ。
斬「……」
望代「あ? どうしたほら。学園行きたくなるように口で説得してみろよ」
望代「ハーゲハーゲ」
斬「……」
段ボールの中から差し入れのりんごを取り出した。
斬「ここにリンゴがある」
正明「はあ」
何かが始まった。
斬「モチが自堕落な生活をしていくと、それが周囲に波及していくんだ」
望代「どうせあれだろ? 腐ったみかんの話しをリンゴでするだけだろこのハゲ。発想が枯渇してるし。あと頭皮も」
斬「……」
斬「………………ッ!」
図星かよ。
望代「あ? リンゴが? ん? どうしたのかな? 頭リンゴンかな? ん? りんご一緒に買いに行ってほしいのかな? ん?」
斬「う、ぐ、りんごが……リンゴが……」
こいつ本当に性格悪いよな。
苦し紛れにジャンはリンゴをひょいと持ち上げる。
手のひらでその果実の感触を確かめ、握りしめる指でグッ、グッ、と押しこんで――
ババアァン!
派手な音を立ててリンゴは四方八方に砕け散った。
斬「――次はお前がこうなる」
望代「……」
正明「……」
怖いよこの人。助けて。
望代「ふ……ふさふさ! ふさふさ!」
言っておくけどそれ煽ってるからな?


