第十一話『こいつマジでさ。マジでさあ……。』3/3
望代「ま、座れよ」
望代「くふふほら、ゴーカートマスターとコントローラー持ってきたし」
正明「お……」
懐かしいな。去年の正月ぐらいに一緒にやりこんだゲームじゃん。
正明「ってこんなクソゲーに釣られるかよボケ」
望代「逃げるのかよ。くふふ。モチに負けるの怖いんだろ?」
正明「あああああああああああん!?」
正明「上等だ! じゃあ勝者の言うことなんでも1つ聞くってのはどうだ?」
望代「ほー? ほほーん? くふ、くふふふ、こいつバカ! 最高のバカ!」
望代「パチンカスのクズが台叩いている間に力関係逆転してるのわからないのかよ?」
望代「くふふ。勝ったらなんて言うか迷うし。モチもこっちで強くなりすぎた……ってかー?」
果たして地球上で鏡望代を超えるウザさの生命体は存在するのだろうか?
正明「命令1つ聞く――いいんだな?」
望代「クソ原。てめえ吐いた唾飲むなし」
それにしてもこの女の子お言葉がお下品ザマスね。
正明「いいかクソメンヘラ。オレが勝ったら――」
●【選択肢018:罰ゲームは――!】
A.エッチなお仕置きだ!
B.ハーフマラソン完走しろ
C.この家から出て行け
●A.エッチなお仕置きだ!
望代「……」
望代「なあ。お前本当にどうしたんだよ」
正明「……」
どうしたんだろうな。
望代「ん。出せよ。溜まってるならヌいてやるよ」
正明「いいよ触るな」
望代「じゃあどうしたいんだよ!?」
うるせえ! プレイヤーが変態なんだろうが死ね!
●B.ハーフマラソン完走しろ
望代「え……?」
首を右に、左に、右に、何かを探しているような、言葉の意味が信じられないとでも言わんばかりの仕草をした後、
望代「え……え……」
なんでそこまで絶望してるんだよ。
望代「おま……お前、さ。わかってんのかよ。10,000メートルだぜ? 1,000,000cmだし?」
望代「死ぬだろ普通。お前の身長何センチだよ」
なんで身長とマラソン距離比べるんだよ。
あと補足するまでもねーけどハーフマラソンって10kmじゃなくて約42.195kmの半分って意味だからな。
●C.この家から出て行け
望代「ペッ」
ピチャ。
それは突然。ノータイムでこの女はなんの躊躇いもなく人様の顔に唾を吐き捨てた。
望代「いいぜ」
正明「じゃあなんで唾吐いたし!」
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望代「ふ。じゃあモチが勝ったらこの家の永住権と、お前の生涯賃金の7割を毎月振り込め」
正明「いいぜ――てめえが勝てたらな!」
もしも負けたらこいつを殺そう。