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第五話『オレの感覚は間違えていない』3/3

△【イベントCG014・ポーカー説明:実践ゲーム】
??「ゲームの流れは、プレイヤー全員にカードが2枚配られるの」
??「ベッドが決まったら場に共通カードが3枚出るの」
正明「共通カード? あ? つーか2枚って……」
??「あ、えっとごめん。一回さらっと説明していいかな? 終わってから質問した方がわかりやすいと思うの」

無言で頷きテーブルの上に実演されるカードを眺める。
??「私がBBっていうポジション。えーっとね。えーっと……強制的に決まった点数を置く人で、ここでは100点」
??「まきまき君はその2枚のカードを見てアクション……アクション……判断するの」
こいつもしかしてオレが英語不自由だと思ってねーか? いや喋れねえけどさ。
??「アクションは3種類。カードが弱いと思ったら降りるダウン/フォールド。事実上の敗北だね」
??「次の場のカードがみたいと思ったら相手と同じ金額を出すチェック&コール」
??「最後に上乗せ。100じゃ足りなくてもっと大きく張りたいと思ったらレイズ/リレイズ/オールイン」
正明「は? 三つとか言っていっぱいあんじゃね?」
憂「ダウン・コール・レイズ~! あははー」

誤魔化したいらしい。
??「じゃあ練習だから100点コールしようか。私もそのままチェックするね」
正明「おう」

急に専門用語が増え始めて少しわかりずらい中先に進む。

中央にカードが3枚。[4,5,A]が落ち、その横にはオレとこの女が出した100点。合計200点が置かれている。
それに対してオレのカードは[8,K]なので、ここではペアは成立しない。

……あー、はいはい。なんとなくわかったかも。
正明「勝ったヤツが溜まったチップ全部貰えるってことだよな。それが今は200点と」
憂「そうそうそう! すごーい! 頭良いー!」
あ、こいつオレのことバカにしてるわ。
なるほど。ってことは、始めにオレが500点出してこいつもそれに乗れば、500点が2名で中央に1,000点のチップがあったと。

憂「それで私は手札にAがあるから、レイズをします。ここからさらに200点釣り上げます」
ふむ。
憂「例えばもし4,5を二枚ピンポイントで持っていればツーペアで勝てるし、4を二枚持っていればスリーカードね」
憂「あとはもしもAを持っている場合、もう一枚のカードがKやQって上のカードならお互いAのワンペア勝負でも勝てると思うよ」
はいはい。さっき言ってたヤツか。

同じワンペア同士の場合も数字勝ちができる、と。
憂「ちなみに[4,5,A]だから、6,7を二枚持っているなら、8か3が落ちればストレートになって勝利だね」
4,5……それに手札6,7として、4,5,6,7……あー。8か3。はいはいはい。そういうことか。

正明「カードは何枚場に出るんだ?」
憂「共通カードは始めに3枚。次に1枚。最後に1枚の合計5枚だよ」
ふむ。ってことは最大で自分の2枚と場の5枚で合計7枚での勝負ってことか。

それなら確率は薄いものの、この後Kが二枚落ちてAのワンペアを上回るスリーカードで逆転、っていう可能性ももちろんある。
当然、13/1以下が連続2回……米粒みたいな確率だが。

憂「それでどうする? 私が200レイズしたから、4枚目のカードが見たいなら同額の200点をコールする。もしくは降りる。もしくは、さらに上乗せのリレイズをする」
まあ考えるまでもない。
正明「ダウン・フォールド」
??「ゲームから降りる場合、カードを線の内側に伏せたまま置いてくれればオッケーだよ」
言われた通りにカードを置くと、女は自分のカードはめくった。

??「あ、K持っていたんだね」
そういって見せた女のカードは[8,9]。

……あ?

??「もし勝負に来ていたらお互いワンペアもないから、9のハイカードよりも上のKが勝っていたね」
中央にあった200点が回収される。
正明「おい。お前Aあるんじゃないのかよ」
??「あ、えっとね」
??「ポーカープレイヤーの言うことは信じたらダメだよ」

ほおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!

上等だクソ女。やってやろうじゃねえか!

正明「あー、そうだそうだ。お前名前はゆうでいいのか?」
憂「うん。北は北朝鮮の北で、村は八墓村の村。憂は憂鬱だ死のうの憂です」
ほほう。中々掴みのある自己紹介。北村憂って名刺通りの名前な。
正明「オレは正しく明るい正明だ」
憂「あ、正明君ね! うん。よろしくお願いします」
正明「オッケー。こちらこそよろしくな憂ちゃん」
正明「んじゃ、今から」

ポケットから渋沢様を取り出すと思い切りポーカーテーブルに叩きつけた。
正明「てめえをポーカーでぶっ殺してやるよ!」

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