第一話『嫌いな色は金色』4/4
◆【金色ラーメン店内】
店員「いらっしゃいでーす……ウゲッ!?」
正明「へー中国人か。本場っぽいじゃん」
木葉「あたし中国人嫌いなのよ」
正明「いきなり差別かよ。外人らしいな」
木葉「別に中国人だけ差別してるんじゃないわよ。日本人も嫌いよ」
正明「オレもお前嫌いだわ」
店員「ご、ご注文取る、です」
木葉「一番美味いメニュー持ってきなさい。大盛りね」
正明「おいおい、小学生が大盛り食えるのかよ」
木葉「食べ切れなければ残すわよ」
正明「あー、ダメ。オレマジでそういうクソ外人一番キライ」
木葉「あ、それ聞いたことあるわ。日本人って出された物全部食べるのが美しい文化なのよね」
正明「つーか木葉って何人? っていうかっていうか、っていうか風雪木葉って何? 偽名?」
木葉「ふふん。あたしは風雪木葉よ。日本人。ほら、これを見なさい!」
そういって見せつけてきたのは赤色のパスポート。おお……すげえ。パスポート初めてみた。
木葉「そうよ! 日本国籍を持っているのよ!」
正明「……なんでそんなに偉そうなんだよ?」
あれ、つーかオレ、日本国籍……持ってるよな? ん? 国籍ってどこでもらえるの? 役所? いやそれは住民票だろ。あれ? やべ、混乱してきた。
店員「……」
木葉「なんでアンタまで見てるのよ。早く料理持ってきなさい」
店員「え、あ、は、はいです!」
木葉「使えないわね。ま、庶民の店ね」
正明「店員に態度悪いヤツって居るよなー。あー、もー、最悪。オレこういうの一番嫌い」
店員2「お客様、店内の喫煙はできません」
正明「あ? うるせえ死ね」
木葉「あんたの態度がゴミよ!」
木葉「ってなんでナチュラルにタバコ吸ってるのよ!?」
ぐっ……二段階ツッコミとは、できる!
結局外に追い出された。
木葉「味はまあまあね。また来てあげてもいいかしら」
木葉「会計してきなさい」
そう言って渋沢様をピッ、と投げた。
正明「……」
●【選択肢005:会計は任せろ!】
A.金雑に扱ってんじゃねーよ
B.お釣りは、いただこうか。
●A.金雑に扱ってんじゃねーよ
正明「おい。金投げるなチビ。銭形○事かてめえ」
木葉「ふぇ? うるせえ死ね」
正明「なッ……なんて口が悪い」
木葉「あんたを真似たのよ」
正明「今オレの話はしていない!」
木葉「……前々から思っていたけど、あんたってかなり特殊よね。選ばれたクズだわ」
●B.お釣りは、いただこうか。
正明「あー……美味しかったな。さすが一杯5,000円するだけあるな!」
木葉「お釣り欲しいならあげるわ」
正明「いらねーよざけんな。誰が小学生から施し受けるかよ」
木葉「あんたって面倒よね」
木葉「きっと前髪セットするだけで一時間ぐらい時間使うでしょ? 誰もあんたのことなんて見てないわよ」
正明「なんでそこまで文句言われるデスか!?」
チッ。ボンボンのチビが。てめえが凄いんじゃねーぞ。てめえのパパが凄いんだぞ。
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ま、一応奢ってもらったみてーだしパシられててやるか。
店員「あの、名前聞いてもいいです?」
あん?
店員「あれ、風雪木葉です」
ああー、うん。で?
店員「……彼女です?」
正明「捕まるやないかーい!」
店員「……」
正明「……」
正明「笑え」
店員「無理です」
正明「チッ。これだからチャイニーズ女は」
木葉「あんたこそ今の発言ヘイトじゃない」
座ってろよクソガキ。つーかお前こそ何人だよ。
店員「……」
店員「あの、これ次回の割引チケットです」
店員「ありがとうございましたです」
正明「おう。ごちそーさん。美味かったぜ」
店員「え、あ、どうも、です」
店員「……」