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第一話『嫌いな色は金色』2/4

◆【繁華街】
正明「てめえふざけんなよ! なんでお前のウンコで遅れたのにオレが整理券後ろなんだよ!」
ロク「ほっほ。人生とは不思議なものじゃのう」
正明「つーかてめえ極道のトップだろ。金あんだろいっぱい」
ロク「ほっほ。年金世代のジジイを相手に何を言うのか」

ハゲジャグさん「おはようございます。今日も精が出てますな」
正明「おー。ハゲジャグさん。奥さんにバレて引退したんじゃないっけ?」
ハゲジャグさん「僕らの引退宣言を真に受けるようじゃまだまだですよ」
さすが言葉はキレイなクズ人間。こんな人生送りたくないぜ!

ハゲジャグさん「それとハゲは少し言葉が悪いな。GOGOランプと呼んでくれたまえ」
正明「ふははは! 光ってるのは頭だけだろ!」
ロク「ほっほっほ」

ハゲジャグさん「竹ちゃん。今日こそは13時に食堂で会いたいなあ」
ここに並ぶ長打の列は何かというと、パチンコオープン時間を待つ底辺のゴミ人間達である。
ゴミ共が近くにどれほどの数がいるのか。それは地域によっても違うがこの理論で行けばこの町は50名ほど居るらしい。まったく、働けっつーの

正明「つーかマジでどいてよロクさん。今日はオレが整理券前だろ」
ロク「ほっほ。竹ちゃん。学園行かずにこんな場所に居ては家族が泣くのお」
正明「ほほー。家族泣かしてきた人間が言うと胸に染みるぜ」
ハゲジャグさん「……」(ホロリ)
正明「いや、別にハゲジャグさんに言ってないから! 頼むから開店前に泣かないでうっとうしい!」


◆【パチンコ店内】
金色剣士「闇は全て……祓う! この金色の剣で邪悪を討つ!!!」
ギャギャギャピャピャピャイーン!
ポーンポーンポーンポオーン、ガオー!
敵「ぐへへへへ~」
金色剣士「この世界に俺が居たことを諦めるんだな!」
パオーンパオーンパオーン!
金色剣士「うおおおおおおおおおおおお!!!」

ボタンを押せ!!!


ポス。

プシュう……
金色剣士「うわあああああああ……」


LOSE

6 7 6


正明「……」
バアアアアアアン!!!
店員「お客様!!!???」
正明「はああああ!? こいつが!!! こいつがボタンを押せつったんだろボケえ!!!」
正明「この世界に俺が居たことを諦めるんだな……はああ!? バカかこいつ!? もしかしてオレに言ったのか!?」
正明「じゃあボタンを押せって誰に言ったんだよ!!!」

ロク「ほっほっほ。竹ちゃん竹ちゃん」
ロク「うわあああああああ」
正明「煽るな! てめえだってハマってる(当たってない)だろうが!」
正明「こんな遠隔操作だらけのボッタ店で……!」

ボボボボイーン!
おっ。

ギャギャギャギャギャピーポーピーポーピーポー――激アツ!!
正明「……」
ソワソワ。
勢いよく立ち上がったのにいそいそと席に座り直す。

ロク「ボッタ店なんじゃろ。早く帰らんかい」
正明「ふ。バカかよ。自分が出ないから遠隔って言うクズは可哀想だな」
金色剣士「闇は全て……払う! この金色の剣で邪悪を討つ!!!」
ギャギャギャピャピャピャイーン!
ポーンポーンポーンポオーン、ガオー!
敵「ぐへへへへ~」
金色剣士「この世界に俺が居たことを諦めるんだな!」
パオーンパオーンパオーン!
ここまでさっき外したヤツと全く同じ展開じゃん……
金色剣士「うおおおおおおおおおおおお!!!」

ブシュウブシュウ! ガオオオオオオオオオ!
金色剣を押し込め!
正明「おっしゃあああああああああああ!!!」
ポス。

プシュう……


金色剣士「うわあああああああ……」

六道「うわああああああ」

正明「うわあああああああああああああああああ!!!!!!」

しおり