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一面の花

年々、地球の緑が減っていくのを防ぐため、世界中の科学者たちが集まって、砂漠のような過酷な環境でも元気に育つ植物を研究開発した。それは本当に、わずかな水分でも発芽し、根を張り、急成長し、雑草のように刈り取られても根が少しでも残っていたらそこから再生し、タンポポの遺伝子を組み込んだおかげで、種は遠くに飛んで瞬く間に世界に広がって行った。その植物にとって人間は栄養の塊であり、肌に触れるとすぐ発芽して根を張り、しかもそれはおそろしいほどのスピードで体内に根を張り、人類を養分にしてたくさんの花が地上を覆い、逆に人類は地上が花ひらいた分、絶滅した。

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