安全地帯
「おい、ここに逃げ込めば、大丈夫なはずだったろ」
「そうよ、何で、ここに奴らの足跡があるのよ」
「ここも、安全地帯じゃないってこと?」
「もしかして、俺たちの中に奴らの仲間がまぎれこんで手引きしてるんじゃないのか、だから足跡が」
「お、俺じゃないぞ」
「私も違うわ」
「とにかく、ここも安全じゃないってことだろ」
「けど、この中に奴らの仲間が紛れ込んでるなら、どこに逃げても同じじゃない」
「じゃ、どうするの?」
「私は、もうあなたたちとはいられない」
「そ、そうよ、足跡で近くにいるのは確定なんだから、すぐにここを出ましょう」
「いや、外には奴らが」
「私は、出る」
「や、やめろ、開けるな・・・」
「ほら、今なら、奴らもいないじゃない、今のうちにっ!」
「うわ、は、早く締めろ、奴らが、うぁぁぁ・・・」


