星に祈りを
「今宵は、流れ星が多いわね。よほどお腹が空いてらっしゃるのかしら」
「夜空を横切る流れ星は、深き深淵にいらっしゃる神様が求める生贄の数よ」
「そう、偉大な神に生贄を捧げるのは、大昔から当たり前のように行われてきたこと。昔は、生贄に選ばれるのが名誉なこととされていた時代もあったそうよ」
「だから暴れないで、喜んで神の糧となりなさい」
「もちろん、あなただけじゃなくて流れ星の数だけ殺すわよ」
「なにも捧げずに、祈りだけで神の奇跡を求める方が厚かましいと思うわ」