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第570話 決着?

「しゅっしゅっしゅー」
ぴゅいきゅい『『しゅっしゅっしゅー』』
『『『しゅっしゅっしゅーなんだな』』』
『『『しゅっしゅっしゅーぅ』』』
『も~。さすが、いつもやってる組は上手だも~』
『しゅーしゅー、ぼくは~?』
『も~。ハクも初めてにしては上手だも~』
『良かった~』

もーもーさんが褒めてくれました。
褒められたのは、サーヤ、モモ、スイ、ぽぽちゃん兄弟に、小鬼ちゃんたち。ちびっこたちの中で比較的、おてて大きいチーム。そして、ハクは人型になって初めての体験だけど、なかなか上手にできてます。乳しぼり!

「えへへ~しょう?」
ぴゅいきゅい『『えへへ~でもぉ』』
『『『いつもより手が鈍いんだな』』』
『『『ぅ、ぅん』』』
「やっぱち?」
『『『『『うん』』』』』
それぞれの前にはバケツが。そこにミルクが溜まっていくのだけど、おててが痺れてて上手に出来ません。

『たしかに、いつもより出が少ないかもだも~。でも、あっちよりかはやっぱりじょうずだも~』ちらっ
 
あっち·····
「しょりぇは~」
ぴゅいきゅい『『ちかたにゃい~』』
『そうなんだな』
『いつもちっちゃいから』
『やったことないんだな』
『ぅ、ぅん』
『ほ、ほかのこと』
『て、てつだってくれてるから』
『ぼくも普段はフェンリルだからしぼったことなかったもんね~』
『そうだも~』

そうなのです。フルーや、妖精トリオたちのちびちびっ子たちは、いつもは他のお手伝いをしてくれてるから

『わあっ違う方飛んでった~』
『おてての形はそんなに変わらないはずなのにぃ』
『『『うまくいかない~』』』
ずりっ
みゃあ『にゃにゃっ!姫ちゃんが落ちてきたにゃ!』
『す、すべったのだ。ごめんなのだ 』
きゅるるん『『『わあっ』』』ぽちゃぽちゃ
きゅるる『『『『わああっ』』』』ぽちゃぽちゃ

『みんな、おちつくんだも~』

そう、ちっちゃいおててすぎて絞れない組は、全員、お乳に抱きついて絞ってるんだけど、

「じゅんばんこ」
ぴゅいきゅい『『うえからね』』
『そうなんだな。指を上から一本ずつなんだな』
『あれじゃむずかしいんだな』
『こきゅうあわせないとなんだな』
『『『こ、こぐもちゃん、ぉちちゃった』』』
『大丈夫かな~?』
『も~。ちょっと無理があるんだも~』
そう、お父さん指とお母さん指で輪っかにして、お兄さん指、お姉さん指ってするんだけど、ちびちびっこは、ひとつのお乳に何人かずつ、しがみついて絞ってるの。でもぉ

「むりちょ、おみょう」
ぴゅきゅ『『うん』』
『『『絶対むずかしいんだな』』』
『『『ぅ、うん』』』
『すごいこと考えたね~』
『も~。まあ、エル様たちも無理難題言うんだも~』

だよね。みんな、心の中で頷きます。うっかり聞かれちゃったら大変です。いろんな意味で。

〖まあまあ、フルーたちも出来るようになれば、良いではないですか〗
『お手伝いも増えますしね』

ビックーっ!
「ひょえっ?」
ぴゅきゅ『『いちゅのまに?』』
『びっくりした~』
『『『あ、つむちゃんたち、固まっちゃったんだなっ』』』
『『『·····』』』
『も~大丈夫かも~?』
な、なんで今来るのかな?

〖おや、何か不都合でも?〗にっこり
『なにかやましいことでも?』にっこり

「『『『『『·····っ』』』』』」ぶんぶんぶんぶんっ
そそそ、そんなことないよっ
みんなで全力で首を横に振ります。

〖ふふ。そうですか?〗
『そういうことにしておきましょうか。ふふふふ』

「『『『『『·····っ』』』』』」ぶんぶんぶんぶんっ
今度は縦振りです。

『まったく、ちょっとかわいそうだと思うぞ』
『あらあらまあまあ、大丈夫?みんな』

「『『『『『おいちゃん、おばあちゃんっ』』』』』」
天の助けが来てくれたよ

みゃあ『だいじょうぶじゃないにゃ』
『落ちるのだ~』ぷるぷる

『あぁあぁ、悲惨だな』ひょいっ
『大丈夫かい?』ひょい

みゃあ『おやかた~』
『おかみさん、ありがとなのだ~』

『『どういたしまして』』
親方たちも来てくれました。ココロの肩の上に乗る形で止まってた姫ちゃんたちを救出。

きゅるる『子どもたちっ今助ける』しゅぱぱぱ
きゅるるん『『『『『『『お母さ~ん』』』』』』』
絹さんもバケツに落下してた子グモちゃんたちを救出!
ぷるるん『『綺麗にする』』あ~ん
きゅるるん『『『『『『『ありがとう~』』』』』』』
ぷるるん『『どういたしまして』』
アウルとアルは『あ~ん』とぷるるんなスライムボディに飲み込んで子グモちゃんたちを綺麗にしてくれました。

『中々にシュールな絵面だよな』
『そうだねぇ。スライムに丸呑みされてるもんね』
『フルーとフライは暴れんな』
『ブランコみたいになってるね』ピタ
『『あ、ありがとう~』』ふらふら
ドワーフさんたちも勢揃いして風に吹かれたブランコみたいにクルクルしてたフルーとフライを救出。目回ってるね、大丈夫?

『も~やっと落ち着いたんだも~』
『大変だったな』ぽん
『ちょっと休め』ぽんぽん
『ありがとうだも~』
ギン様とアルコン様がみんなにしがみつかれてたもーもーさんをぽんぽんして、慰めてます。

『エル様、バートさん、フルーたちにはちょっと難しいと思うぞ』
『そうねぇ。せめて大人が手助けしてあげないと』

『『『『『おいちゃん、おばあちゃん』』』』』うるうる
ちびちびっ子たちが、胸の前で手をぎゅってして、おめめうるうるさせてます。頼もしい味方です。

〖ふむ、そうですねぇ〗
『ですが、あちらを·····』

『『あちら?·····あ』』
「ふお?」

『よっ、ほっ』しゅっしゅっ

『『あ~·····みあ』』
みあちゃんが見事に乳しぼりをしていた。

「ありぇは、みあちゃんだかりゃ·····」
『そうだな。ミアだからだと思うぞ』
『あらあらまあまあ、そうよね。それにミアはさっきの羊さんぶるぶるに参加してないのよ』

規格外おばあちゃんが作ったみあちゃんは、やっぱり規格外·····しかも、おばあちゃんの言う通り、おててぷるぷるしてないもんね。

〖ふむ。たしかに·····〗
『そうですね·····』
な、なんで残念そうに言うのかな?

〖お前ら、まさか·····牛乳を使った料理やデザートが減る。とか考えてないよな?〗じとー

ヴァル様がものすごいジト目でエル様とバートさんを見ると

〖そんなことは〗にこっ
『ありませんよ』にこっ

〖·····ずいぶんと胡散臭い笑顔だな。おい〗
眩しいくらいキランッて笑顔です。
『図星だな·····』
『『困った主で申し訳ない·····』』
あ、図星なんだね。相棒の天翔様と白夜様が頭を下げてます。
ヴァル様と牙王様はめちゃくちゃ三白眼でジト目です。

だがしかし、この理由に食いついたのは·····

『減っちゃうの~?生クリームも~?』ふるふる
「さーにゃちゃちにょ、あいしゅみょ?」ふるふる
ぴゅいきゅい『『ぐりゃたんも?』』ふるふる

なんと、食いしん坊ちびっこ同盟のハク、サーヤ、モモ、スイ。何だか食べたいものが決まってた?

『『『ど、どうしたんだな?』』』
『『『だ、だぃじょぅぶ?』』』
目の前でぷるぷる震え出したサーヤたちに気づいたポポちゃん兄弟と、小鬼ちゃんたちが、なんか嫌な予感に恐る恐る声をかけると·····

『減っちゃうなんて~』ふるふる
「しょんにゃにょ」ふるふる
ぴゅいきゅい『『だめだめ~』』ふるふる

何だか、訳の分からない団結力が·····

『お、おい?サーヤ?』
『あらあらまあまあ?』
『ハク?』
『モモ、スイどうしたというのだ?』
保護者も妙なテンションなサーヤたちを心配し始める

『デザートは減らなさいよ~!』
「あい。いやち、だいじ!」
ぴゅいきゅい『『ごほうび、だいじ!』』
何だか、叫び出したぞ?

〖おい。お前たちが無茶させるから壊れたみたいだぞ〗じとー
『責任取れよな』じとー
〖『おかしいですね?』〗
『『反省しろ』』ビシッ!
エル様とバートさんは自分の相棒な突っ込まれてるぞ

『みんなのおててぷるぷるなんか~』
「わりゅいやちゅとこ」
ぴゅいきゅい『『とんでっちゃえ~』』

『『『『はい?』』』』
この子たちは何を言い出したんだ?とみんなが思った次の瞬間

「いちゃいにょいちゃいにょ」
「『『ちょ(と)んでけー!』』」

ピッカー!

『『『『え?』』』』

しゅぽーんっ!

『『『『『ええええ!?』』』』』

おててぷるぷるに苦しんでたちびっこたちの体と

『『え?なになに?』』
『『ひ、光ってます?』』
『光ってます』
ぎゅむぎゅむっ

『も~?フゥ、クゥ、山桜桃、春陽、青葉』
『ちょっと痛いも~?』

『『『『え?·····あっ!』』』』
『『ごごご、ごめんっ』』
『『大丈夫ですか?』』
『痛くないですか?』

『も~。あ、もう何ともないも~?』
『すぐに治ったも~?』

『あ、あの』
『『·····もーもーさん』』
『『·····お乳が』』
『『『『『ひ、光ってる·····』』』』』
『『もぉ!?』』
ちびっこたちの分まで補わせようとしていたエル様とバートさんの策略により、実はとんでもない量をノルマにされていたフゥたち。必死になるあまり、周りの騒ぎにも気づかず、痺れをこらえて必死に搾っていたら、急に痺れが取れて力が入りすぎた!
でも、次の瞬間にはもーもーさんのお乳がも光って癒されていた。そして·····

しゅぽーんっ

『『『『と、飛んでった?』』』』
『『もぉ~!?』』

光が文字通り、遠いお空に飛んでった·····

『『サ、サーヤ?』』
『ハク?』
『『モモ、スイ?』』
起こったことに呆然としながら保護者たちがサーヤたちを見ると·····

「うにゅ?ふぉー」ぐーぱー
ぴゅいきゅい『『しぇいこ~?』』ぐっぱぐっぱ
『しびしびが~?』ふりふり
自分たちのおててが楽になってることを確認していた。そして、ちびちびっこたちも

『『『『『とれちゃったぁっ?』』』』』
びっくりです!

「やっぱち?」
ぴゅいきゅい『『れんちゅーちたもんね』』
『ね~♪ぽぽちゃんのお父さんたちのおかげだね~』
「にぇ~♪」
ぴゅきゅ『『ね~♪』』

『あ、そう言えばなんだな、父ちゃんと母ちゃんが』
『最近、体が楽だって言ってただ!』
『サーヤちゃんたちのおかげだったんだな』
『ぅ、うん。ぼくたちも』
『ときどき助けてもらってる』
『ぅん。ちょっとケガした時とか』

「『『『えっへん!』』』」むふん!
そうなのです。畑仕事に精を出しすぎて肩こり腰痛などなどが出てたぽぽちゃんのお父さんお母さんや、幼なじみたち。あと、ケガしても遠慮して言わない小鬼ちゃんたち。癒しの魔法が使えるサーヤたちは、ぽぽちゃんのお父さんたちの仕事終わりにお邪魔して順番こで練習してたのです。そして今·····ポンポン、じゃなくて、胸を張ってドヤ顔です。

『『すご~い』』
『『『ありがとう~』』』
みゃあ『らくちんになったにゃ!』
『姫も痺れがとれたのだ』
きゅるるん『『『『『『『ありがとう~』』』』』』』

「どー」
ぴゅきゅ『『いたち』』
『まして~♪』
みんなも治って良かったね~♪
ちゃんと練習した甲斐があったね。

〖ふむ。みんな、えらいですよ〗にこにこ
『ちゃんと出来ましたね』にこにこ

「あい!しぇんしぇ!」
ぴゅいきゅい『『がんばったよ!』』
『先生のおかげだね~』

そう。もちろん先生は医神エル様。バートさんもね。

〖それでは、ミルクをたくさん搾って〗にこ
『あそこに見えるのがゴールですからね』にこ

「ふお?」
ぴゅいきゅい『『ごーる?』』
『でも間に何かあるね~?』
「あい」
ぴゅいきゅい『『あるね~』』
ゴールが見えるのに嫌な予感がするのは気のせいかな?

〖大丈夫ですよ。あとは走りぬけるだけですから〗にこ
『そうですよ。さあ、頑張りましょうね』にこ

「あ、あい·····」
ぴゅいきゅい『『がんばりゅ·····』』
『なんか怖いけど分かった~·····』
と、とにかく、乳しぼり再開です。

「しゅっしゅっしゅーっ、ふぉ~」
ぴゅいきゅい『『しゅっしゅっしゅーっ、おぉ~』』
『しゅっしゅっしゅーっ、ぼくも~』
『痺れが取れて、搾りやすくなったんだな~』
『『いっぱいでただ~』』
『『『ぅ、うん。すごぃ』』』
「でちゃ!」
ぴゅーって、たくさん搾れました。

『あっちも何とかなってそうだよ~』
「ふぉ~、よかっちゃ」
ぴゅいきゅい『『ね~』』

フルーたち、ちびちびっこも

『ほら、がんばれ』
『私らが支えてるからね』

『『おやかた、おかみさん、ありがとう!よいしょーっ』』

『妖精トリオもがんばれ』
『『『おいちゃん、わかった~。しゅーっ』』』

『ココロも姫もしっかりぃ♪』
みゃ?『むすびさま?おっきいごしゅじんはいいにゃ?』
『リノ様もいるのだ』
『大丈夫よぉ♪ニャーニャがいるから♪』

『いやにゃーっ!可愛い子たちのとこの方がいいにゃーっ!』
『『·····』』どくどく

みゃあ『ねぇね、かわいそうにゃ』ほろり
『姫はニャーニャにゃんのために搾ることにするのだ』ほろり
『えぇ~、私のはぁ?』
『『ない(のだ)にゃ』』
『ひどぉい』
ひどくない。かわいそうなニャーニャにゃん。結葉様が生やしたらしい木に括り付けられてます。

きゅるる『子どもたちがんばる』
きゅるるん『『『『『『『うん!おいっちに、おいっちに』』』』』』』
ぷるるん『『いいこ』』
子グモちゃんたちも息を合わせて頑張ります。

『おわったでしゅ!』
『『『がんばった~』』』
一足先に始めていた鹿の子ちゃんと、泉の精霊たち。やっと終わったみたいです。ばたんっで倒れちゃいました。
『ごくろうさんだも~』

『偉かったのぉ』
『そうじゃの。元気なら青葉たちの手伝いも頼みたいとこじゃがの』
じぃじと亀じぃがとってもかわいそうに·····って目にも声にも出てたので、みんなで見ると

『『『『『·····』』』』』
しゅっしゅっしゅっ

『う、うわぁ』
『むごんだぁ』
『しかたないよぉ』
『しゅ、しゅごいりょうでしゅ』

そう。フゥたちは、ちびっこたちがびっくりするほど大きい樽に入れてます。
ごーちゃん、れーちゃん、むーちゃんがいっぱいになったバケツを運んでは、樽にザバーッとあけてます。とっても忙しそうです。

「お、おわりゅにょかにゃ?」
ぴゅいきゅい『『しゃ、しゃあ?』』
『かわいそう~』

あまりのひどさに、みんなうるうるしたおめめをエル様とバートさんに向けると

〖お前ら、少しは加減してやれ〗
『『『そうだそうだ』』』
ヴァル様と牙王様たちも援護射撃!

〖仕方ないですね〗
『ミアとゲンさんの手伝いを認めましょう』

〖減らすって選択はねぇのかよ!〗
『『『鬼だ·····』』』
鬼が、鬼がいます·····

『あらあらまあまあ、私も参戦するわ。いいですよね?』ふんすっ
おばあちゃんも見かねて参加表明!!

〖『認めましょう·····』〗
ちびっこうるうる攻撃プラス色んな攻撃で渋々認めたエル様たち。

「よ、よかっちゃ·····うにゅ?」
ぴゅいきゅい『『わあ?』』
『泣いてるよ~』

『目を見開いたまま泣いてるな』
『あらあらまあまあ、手も乳しぼりを続けてるわね·····』
『重症·····』
さすがの毒舌ミアちゃんも同情的·····
動きをとめずにフゥたち無言で泣いてます。

「ふ、ふぅ~、くぅ~」
ぴゅいきゅい『『みんにゃ』』
『がんばろ~』
『『『『がんばろ~』』』』
みんなその姿見て、うるうるです。

〖医神、バート、反省しろ·····〗
『『『そうだそうだ』』』

〖『··········』〗
ヴァル様、神獣様たち、もっと言っていいよ。

そんなこんなありまして

『『『『『お、終わった·····』』』』』ばたんっ

ぱちぱちぱちぱち
がんばったね~。やっぱり最後になっちゃったフゥたちにみんなが拍手です。

『それじゃあ、あとはゴールするだけだな』
『あんた、私ゃ今までの経験上、それが凛さんの言うフラグってやつに聞こえるんだけどね·····』
『そうか?気にしすぎじゃねぇか?』
『そうかねぇ?』
サーヤはおかみさんに一票。何にもないといいなぁ

『じゃあ、サーヤたち、これを飛び越えていくんだぞ』

「あ~い」
『『『『『は~い』』』』』
おいちゃんが大縄持ってます。反対側は

『じゃあ、アルコン様頼むな』
『うむ。任されよう』
アルコン様?なんで緊張?

でも良かった。ただの縄跳びみたいです。

『じゃあいくぞ!せーのっ、おお~なみ♪』
「こにゃみ♪くりゅっちょ、まわっちぇ♪」
ぴょん♪ぴょん♪ぴょん♪

『『うさ耳がぴょんぴょんしてますわ~♪』』どくどく
『もう、本気でしらにゃいなゃ·····』
みんなで歌に合わせてぴょんぴょん♪

『にゃんこの♪』
「め♪·····ひぎゃーっ」
『うおっ!?』
『『『『『ギャーっ』』』』』

『なんだこれは?面妖な·····』

あんよの下におっきなにゃんこのおめめーっ

『おいおい』
『あらあらまあまあ·····やっぱり、タダでは終わらなかったわね·····』

「ひぎゃーっ」
ぴゅいきゅい『『こあいーっ』』
『にげよ~っ』
『『『『うわーっ』』』』
だだだだだっとみんなでゴールに向かって走ります。すると

『みんな、これも飛び越えるんだよ!』
『ほら、蛇だぞ~』
にょろにょろ

おかみさんと、親方たちが縄跳びを揺すって、にょろにょろ~って、それを飛び越えようとしたら·····

『『え?』』
『『『『な、なんだ?』』』』

縄が親方たちの手から急に飛び出して·····

「ひ、ひぎゃ~っ」
ぴゅいきゅい『『へび~っ』』
『うわ~ん、追いかけてくるよ~』
『『『『いやーっ!!』』』』
やっぱり、嫌な予感当たったよーっ!!

そのままヘビさんに追いかけられながら·····ついに、ゴール!!

「こ、こあかっちゃ·····」しくしく
ぴゅいきゅい『『へびしゃん·····』』
『『『『『こわい~』』』』』しくしく

みんなゴールしたとたんに、地面にバタンして、しくしく泣いてます。

〖おや、そんなに怖かったですか?〗
『ニセモノなんですけどね?ほら、もう消えてますよ』

「しょ·····」
『『『『そういう問題じゃない~』』』』しくしくしく
すっごいこわかったよ~。つかれたよ~。

そして
『『さすがに、あれは聞いてない』』
『『『『『やりすぎです』』』』』ずおお
保護者もお怒り。

〖だから、加減しろって言っただろが〗ずもももも
『『『そうだそうだ』』』
ヴァル様たちも仁王立ちでお怒りです。

〖『·····申し訳ない』〗

さすがに反省してください。とにかく

「おわっちぇ、よかっちゃ·····」しくしく
『『『『『うん』』』』』しくしく

こうして、体力測定という名の、違う何かが終わりました。
そして、この平和?な時から、時間は少々遡り·····


「いちゃいにょいちゃいにょ」
「『『『ちょ(と)んでけー!!』』』」

わ、悪いやつ?《《サーヤが》》悪いやつって言ったよな?おいおい、まずくないか?
〖主、主神ーっ!!魔神ーっ!!見てんだろ!?何とかしろーっ!!〗
急に焦りだしたヴァル様が天界に向かって叫び出した。

『鍛治神!?どうした?』
『何かまずいことでも?』
『·····ただならぬ事態のようだの』
これに驚いたのは神獣様たち。

〖·····俺の思いすごしならいいんだけどな。サーヤが言ったろ?「悪い奴の所」って〗ツーっと、嫌な汗が背中を伝う
『言ったな。でもよ、それがなんだってんだ?』
『おまじないの様なものでは?』
『ほぅ·····いや、サーヤは時に思いもよらぬ力を発揮する。鍛治神、もしや?』
〖ああ。サーヤの記憶にはなくとも、サーヤにとって一番「悪い奴」となると·····〗
『『·····あっ!!』』
『ほぅ·····ようやく察したかの』
『ま、まずいじゃねぇかっ』
『ここを感づかれる可能性も·····』
『ほぅ·····それは避けたいの』
〖だから、主神たち頼みなんだよ。俺よりアイツらの方が頼りになるだろ。これに関しちゃ〗
『·····だな』
『大事にならなければ良いですが·····』
『ほぉぅ·····どうだかの』
〖とにかく、任せるしかないだろ〗
頼むぜ、主神、魔神·····あと、他の奴らも。

そして、天界でも·····
〖アイツ、何をかっこつけてキメ顔してんのよ!?〗
〖お母様!気持ちはわりますが、今はそれどころじゃありませんわ!〗
〖そ、そうね、ごめんなさい。主神〗
〖分かってるよ。何とかしないとね〗

何かが起きようとしていた·····


•*¨*•.¸¸☆*・゚☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございます。また、中々更新出来ず、お待たせしてすみません。今回、文章がちょっと長めになってしまいました。どう思われるか、ちょっと心配·····。
これからもよろしくお願いします。

しおり