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ある日のホワイトデー日記 3 番外編

む~むむむむむ~。
ぺりぺりぺりぺり⋯

『サーヤ~?何してるの~?』

ハク、今、大事なとこなの。ちょっと、待って。
ぺりぺりぺりぺり⋯

ぴゅいきゅい『『たべないのぉ?』』

食べるよ~。あとちょっと~。
ぺりぺりぺりぺり⋯

『あらあらまあまあ。サーヤ、無くなっちゃうわよ?まったくもう』

え?それはダメ!
べりっ
「うにゃっ」あ~
『あらあらまあまあ⋯』
「あう~」うりゅりゅ
失敗⋯最後のとこ綺麗にはがせませんでした。

『まったく、そんなことしてないで、パクッと食えばいいだろうに』
違うんだよ。おいちゃん。そういうことじゃないんだよ!はがせるならキレイにはがしたいんだよ!

『でもな?まわりこのメンバーだぞ?本気で無くなるぞ?』
「ふあ?」
おいちゃんに言われて周りを見ると

『おいしい~♪次これ~』
ぴゅいきゅい『『ぱっくん。つぎ~。ぱっくん』』

「ふお~?」
ひと口!!
『な?すごいだろ?』
「あ、あい」
大変大変!バームクーヘンむくのはまた今度です!早く食べなきゃ!あむあむ。おいしい♪

『サーヤ、次どれだ?』
「う?ぼっこんにょ、まどりぇーにゅ」ごっくん
『ぼっこん?ああ、この神田○養軒のに、似てるやつな』
「あい」
マドレーヌといえばこれです。銀紙のカップにお山ぽっこんなやつです。

『そうだよな。サーヤこれ好きすぎて、しばらく他のマドレーヌをマドレーヌって言っても信じなかったもんなぁ』
「まぢゃ、ちょっちょ⋯」
今日もあるけど、別のおいしいお菓子に思う~。
『そうかよ。他のも美味いけどなぁ』ぱくっ
「おいちい。けぢょ、ちやうにょ」
いつの間にかなくなっちゃって悲しかったんだよ。お山の白いてっぺんが一番好きだから、そこが最後に残るように、慎重に銀紙を剥がしながら周りから攻めます。それで最後に
「あぐあぐ。おいちい♪」
やっぱり、ここが美味しいです。でも、貝の形のマドレーヌも食べるよ!おいしいもん!

『サーヤ、これもおいしいよ!』
『ドワーフさんたちがすっごく難しかったって!』
「う?」
フルーとフライがおすすめするのは

「ふお~まかりょん!」
綺麗な完璧な形です。すごいです!

『お菓子作りは神経使うね』
『慣れるまで肩凝っちまったよ』
『まあ、私らにかかりゃ、習得はあっという間だけどね!』
『『『わははは』』』

そうなんだぁ。ぱくっ
「ふお~っとけりゅ~」
おいしい~♪

『そうだろそうだろ?』
『マドレーヌもね、工夫してみたんだよ』
『オレンジ、育ててもらったろ?』
『あれを使ってみたんだよ』

「ふお~」
オレンジの輪切りが乗ってる~。あれ?色も違う?

『分かるかい?』
『オレンジを絞ってね』
『生地に練り込んでみたんだよ』

「ふお~」
すご~いねぇ。ぱくっ
「おいちい~じゅわっ」
オレンジ~♪

『そうだろ?』
『たださ、大人には酒を混ぜたんだよ』
『そしたら、すごいことに⋯』
「ふえ?」
すごいこと?見てみようかな?

がしっ
「ふにゅっ」
あ、あれ?動けない
『サーヤちゃん?』
『あちらを見てはダメです』
「あ、あい」
でもね?山桜桃ちゃん、春陽くん、見えなくても

〖あっ!ダメよ!最後のひとつは私のよ!〗
『ダメだ!神様相手でも酒は譲れねぇ!』
『あっ!エル様何シレッと隠し持ってるんですかい!』
〖これは私のです〗
『『んなわけあるか!』』

『サーヤちゃん』
『気のせいです』
「あ、あい」
何も聞こえない聞こえない

『でも、オイラ、やっぱりこれがいいだよ』
『んだな!自分たちで初めてお菓子作っただよ!』
『またくるくるとろとろやりたいだ!』
ぽぽちゃんたちが、フォークにさした大きなひと口をぱくってします。

『そうだね~やっぱりバームクーヘンが一番かな~』
ぴゅいきゅい『『たのしかった~』』
『おいちゃんが最後にしてくれた』
『お砂糖のカリカリもおいしいよ』
『バームクーヘン』
『またつくりたい~』
『ほかのも~』
みゃあ『ココロもにゃ!』
『姫もなのだ~!』
きゅるるん『『『おいちゃん、おばあちゃん』』』
きゅるるん『『『『またおしえて~』』』』
「さーやみょ!」

やっぱり自分たちで作ったお菓子は最高です!ちょっと苦ってところがあったけど、おいしかったです!

『あらあらまあまあ。そうねぇ。またやりましょうか』
『そうだな。料理の方も頼むな』
「あ~い」
『『『『『は~い!』』』』』

みんなでおいしいの作って食べようね!

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お読みいただきありがとうございます。本日3話目です。よろしくお願いします(*^^*)

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