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461 お弁当~♪

く~きゅるるる
「にゅ~うぅ」
お腹の虫さんが~勝手に鳴いちゃダメ~。おへそにおててで蓋するけど止まってくれません。
ぐ~きゅるるる~

〖あ~ん♪お腹の音までかわいい♪〗
『ジーニ様、分かったから、はやく頼むよ』
〖もう!分かってるわよぉ〗ぱちんっ
おいちゃんが痺れを切らしてジーニ様を急かすとようやく

『わあっしゅごいでしゅっ!かわいたでしゅ!ふわふわでしゅっ!』ぱたぱたぴょんぴょん

ジーニ様がドライとクリーンの魔法をみんなにかけてくれて、一瞬で乾いちゃいました!
サーヤたちは慣れてるけど、初めてのかのこちゃんは大はしゃぎです!すごいすごいっ!てジーニ様の周りをお羽をパタパタしながらぴょんぴょんしてます。

〖あ、あら?そんなにすごいかしら?〗
ジーニ様もほめられて満更じゃないみたいです。

『はいでしゅ!しゅごいでしゅっ!まほうみたいでしゅっ!』ぱたぱたっ

ん?魔法みたい?
みんなが一瞬『ん?』ってなりました。

〖ん~?魔法なんだけどねぇ〗
そうだよね~。ジーニ様もこれには、なんと言っていいやら~って困ったように笑ってます。

『あっ!しょうでちた!えへへ~でしゅ』
かのこちゃんも気づいたみたいで照れて地面にペタンしちゃいました。

『ああ、僕の天使が可愛すぎます。どうしましょう?とと様、かか様』
『鹿の子が天使で可愛いのは仕方のないことなのよ』
『その通りですね。かか様』
『⋯私はお前たちが少々心配だよ』
うん。イヒカ様。サーヤもちょっとそう思うかも⋯

くきゅるるる~
「うにゅ~。ぽんぽんしゃん、ちーっにゃにょ」うりゅう~
ちっとも鳴り止んでくれません。
『ああ、悪い悪い。飯にしようなサーヤ。だから、泣くな』
おいちゃんが慌てて抱っこしてくれました。
「あい」
くるくるきゅ~
『あらあらまあまあ。たくさん動いたし遊んだものね。はやく食べましょう』
「あい」
ぐ~きゅるる~
お願いします。

『さぁさぁ、あとはゲン待ちなんだから早くぅ。場所はもうセッティング完了なんだからぁ』
結葉様が手をふりふり呼んでます。
『いや、結葉様、あんた何もしてないよね?』
『そうだよね。見てただけだよね』
『用意したのは私らとフゥとクゥだよね』
そしてドワーフのおかみさんたちが何やら言ってます。
『いえ、別にこの位っ』
『そうですよ、大したことじゃっ』
自分たちの名前まで出て、フゥとクゥがあわあわしてると

『ええ~フゥとクゥがこう言ってくれてるんだからいいじゃなぁい。ねぇ~?』

しーん
『『あ、あはは』』
『ダメだね。こりゃ』
『『そうだね』』
結葉様⋯だめだめ~
く~きゅるる~
ほら、ぽんぽんもそう言ってるよ

『あ~分かったよ。今、出すから』
『あらあらまあまあ。サーヤのお腹はおしゃべりねぇ』
「うにゅ。ぽんぽんへっちゃ」
はやくご飯ください。

そんなこんなで、
「いちゃぢゃきましゅ!」
『はい。召し上がれ』

みんなでいただきますです!

『わあっなんでしゅかっ?しゅごいでしゅっ』
かのこちゃんは初めて見るものに大興奮!これはね
「しゃんぢょいっち~♪」
『サンドイッチでしゅか?』
「あい♪」
おいしいよ♪

『そういや、イヒカ様、なんか食えないものとかあるか?』
『いや、特にないな。果物や木の実、草などをいつも食べている。だが、肉なども食べられる。我々は動物ではないからな』
『そうか。良かった。まあ、一応、芋とトウモロコシ蒸したやつも出しとくな』
『ありがとう』

おお、なんでも食べられるなら大丈夫だね!良かった!
お弁当の中でメインで並んでいるのはサンドイッチ!中身は色々!ふわふわたまごサンドに~、レタスとトマトにポテトサラダ、人参のラペ?っていうやつとか、ジャムサンドに、生クリームたっぷりのフルーツサンド、ちゃんと、お野菜や唐揚げとかおかずも、あったかいスープもあるよ!そしてサーヤの目が釘付けなのは、

「はんばーぐしゃんぢょ~♪」じゅるり

『おう、見つけたか。そうだぞ。ちゃんと肉系のやつは食パンを焼いて挟んであるからな。ハンバーグは煮込みハンバーグだから、パンに味がしみて美味しいぞ』
「ふわ~あ」じゅるり
味しみじみ~♪早くちょうだい!
『あらあらまあまあ。サーヤお野菜食べてからね』
「あい」
お野菜も大事。レタスでインゲンとか、トマトとか、ブロッコリーとかくるくるして、おいちゃんとドワーフさん達が作ったかわいい楊枝で止めたお野菜食べます。
『ハムが欲しいわね。そうしたらハムで巻けるのにね』
「たちかに」しゃくしゃく
レタス巻き食べながら頷きます。それにハムがあれば、
「はむしゃんぢょ」
『そうね。サンドイッチと言えばハムサンドよね』
「おいちゃん、ちゅくっちぇ」
『そうね。作りましょう。ゲンさん』
二人でおいちゃんを見ます。
ハム作って~ハムハムハム~あとついでにソーセージ~ウインナーも~

『あ、ああ、そうだな。ベーコンは作れたから次はそっちに挑戦してみるか』
「やっちゃー♪」
『やったわね♪』
ぱんっておばあちゃんとハイタッチです。

『ふふふっなんか美味しいもんが増えそうだね』
『もちろん私らも手伝うからね』
『仲間はずれはないよね?』
ふふふってドワーフさん達が笑ってます。こわこわです。

『お、おう』
おいちゃん、押されてるね

『おいちゃんおいちゃん、ぼくこれ気になる~いい匂い~♪』じゅるり
ぴゅいきゅい『『これもこれも~』』じゅるり
ん?それは肉好きにはたまらないやつですね?じゅるり

『それはステーキサンドにローストビーフサンドだな。肉メインだから、ちゃんと野菜も食えよ』
『あらあらまあまあ。みんな、お口の周りがサーヤとお揃いになってるわよ』
おばあちゃん?どういう意味?

『あっそう言えば、山桜桃と春陽から伝言があったんだった。えっと、ステーキサンドと、ローストビーフサンドは大人用と子供用があるから気をつけてとか言ってたな』
『あらあらまあまあ?味が違うのかしら?』
『ええと、お前たちの前に並べたのは、一緒に挟んである玉ねぎも甘いのを挟んであるらしいぞ。大人用は、絶対食べないでって言ってたな』

「うにゅ?」
なんだろね?ちびっこ達は食べちゃダメな味?

『わかった~とにかく、こっちが美味しいんだよね~?』
ぴゅいきゅい『『こっちたべる~♪』』
『でも、大人用?気になるね』
『うん。気になるね』
『だれか~』
『たべてみてよ~』
『はやく~』
たしかに、フルーたちと妖精トリオの言う通りだよね、気になるから誰か食べて?

『ん~、俺にも内緒で頑張ってたらしいからな。食べてみるか』

おいちゃんがカッコつけながら言ってるけど、嬉しそうなのバレバレです。ぷぷっ。おばあちゃんたちも『あらあらまあまあ』ってこっそり笑ってます。
最近ね、山桜桃ちゃんと春陽くんは、おいちゃんと新しい食材発見と料理の開発を頑張ってて、『最近じゃ自分たちでこうしたらどうでしょうって提案してくるようになってな。だから、好きに試してみろって言ったんだよ。そうしたら二人で色々試してるみたいなんだよ』っておいちゃんが言ってたんだよ。今回、初めておいちゃんに内緒で完成させたみたいです!すごいよね!

『んじゃ、いただきます』ぱくっ
おいちゃんが食べるのをみんなで見守ります。ごくっ

『んっ?これは⋯』
なになに?どうしたの?
おいちゃんてば、ステーキサンドの次にローストビーフサンドを何も言わずにぱくりっ

「おいちゃん?」
〖ゲン、どうなの?〗
『んもう、焦らさなくてもいいじゃなぁい?』
ジーニ様と結葉様もおいちゃんに迫ります!どうなの?どうなの?

『こ、これは、ワサビだ!』
『あらあらまあまあ!』
わさび?ツーンってするやつだね。サーヤは無理だ~

『ドレッシングにワサビを入れてピリッと引き締めてる!玉ねぎも辛みを残してるから尚更だ!たしかにこれはお子様には無理だな!大人の味だ!あ~ビール飲みたい味だ!』
『あらあらまあまあ、やるわね~二人とも。帰ったら褒めてあげなきゃいけないわね』
うわぁ~おいちゃん、大絶賛だ~。山桜桃ちゃん達すご~い!

〖まあ!私も食べるわ!〗
『あっ!ジーニ様ずるいわぁ私もぉ』
みんな、俺も私もってぱくりっ
〖まあ!〗
『あらぁ』
『『『こりゃー』』』
『『『美味いね!』』』
『うっ!鼻に⋯だが、美味い』
ぷるるるん『『おいしい』』
おお!みんなすごいすごい!おめめまん丸!ギン様だけ、ちょっと最初辛そうだったけど慣れたら大丈夫みたい。

『こりゃあ、鼻に抜けるツンっとした感じがなんとも』
『そうだね!なんて言うのかね、甘い肉の旨みがスッキリするっていうか、しまるっていうか』
『肉の美味さが引き立ってるな』
『玉ねぎの辛みもいい感じだね』
『うんうん。さっぱりするな』
『酒飲みてぇな』
うんうん。美味しいんだね。でも、今はお酒はダメだよ。

みゃあ『すごいいきおいでなくなってくにゃ』
『こっちは渡さないのだ』
はっ!取られちゃう?早く食べなきゃ!
『大丈夫だから、誰も取らないから!』
『そうよ!だから、ちゃんとゆっくり落ち着いて食べなさい!』
「あい」
フゥとクゥに怒られちゃいました。みんなで『は~い』ってたべます。うん。ハンバーグサンド美味しいです。

『ねぇねしゃま、このおいももおいしいでしゅ!』
「あい!おいちい!」
サーヤが種出したしね!
かのこちゃんは、おいもとトウモロコシがお気に入りみたいです。あと、フルーツサンド!
良かったね。

お弁当を食べて、ちょっと休憩したら帰る時間です。

『ねぇねしゃま、またあしょんでくだしゃいね』
「あい。やくしょく」

かのこちゃんたちに、また遊んでおいしいご飯食べる約束してお別れです。イヒカ様達はこの辺りを治めてるから、サーヤたちのお家で一緒にはくらせないんだって。でもね

〖じゃあ、必ず交代でもいいから魔法の練習に来なさい。頼りになる守はいくらでもほしいしね〗
『かしこまりました。必ず伺います』
魔法の練習に通ってくれることになったし、こっちにも遊びに来ていいって!良かった~せっかく仲良しなれたんだもんね!

『ねぇねしゃま、みんなまたねでしゅ』
「あい。ばいばい。まちゃにぇ」
みんなでいつまでも、『バイバーイ』ってしながらお家に帰りました。帰ったら、新しいお友達できたこと報告しなきゃだね!

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