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俺は慌てて叫んだ。

俺は慌てて叫んだ。「エリファスが毒を飲んだ。誰か、エリファスを止めてくれ」
すると、エリファスは俺達を押しのけて、そのまま部屋から出て行った。
俺達は必死にエリファスを追いかけたが、すぐにその姿を見失ってしまった。
> 俺はハルシオンとエリファスを探しに行った。
俺は旧寮の中を走り回った。
「くそ、どこにいるんだ」
そして、俺は階段のところで立ち止まった。
「そうだ、2階の廊下」
俺は急いで階段を登った。
そして、廊下に出た瞬間、俺はギョッとした。
そこには大勢の人が倒れていたからだ。
「な、なんだ、これは」
俺が呆然としていると、後ろから足音が聞こえてきた。
振り返るとエリファスがいた。彼女はうつむきながら歩いてくる。
「エリファス、これは一体どういうことだ?」
俺が尋ねると、エリファスは顔を上げて笑った。
「これで終わり」
「え?」
「この旧寮は教会だったの。私は司祭でした」
「ええええええええええええっ」
「でも、ある時、私はこの国の王子に見初められてしまったの。私は彼を愛してしまった。だから、彼と駆け落ちしようとしたの。だけど、彼はそれを拒否した。私は逆上して彼に短剣で襲いかかりました。その時、私は自分が狂信者だということに気がつきました。だから、私は自ら命を絶とうと思いました。でも、自殺に失敗した私は王都の教会を追放されました。そして、この旧寮に幽閉されたのです」
「……」
「そして、私は思ったのです。もし、私が再びこの世に戻ることがあるならば、それは神が私を許した時だろうと。だから、私は死ぬことができずに、ここでずっと祈りを捧げてきました。そして、今日、やっと私は神に許されました」
「じゃあ、あの水星はエリファスなのか?」
「はい、そうです。そして、あなたがたを呼び寄せたのは、この私です」
俺は少し考えた後で尋ねた。
「じゃあ、ハルシオンは?」
「ハルシオンさんはただ巻き込んでしまっただけです。本当は、この旧寮に入れば安全だったのですけど」
エリファスは微笑んで続けた。
「でも、まさか、彼が旧寮に入る前に接触してくるとは思いませんでした。おかげで計画が大きく狂ってしまいました」
「なぜだ?」
「あなたが、この旧寮にやって来ると知っていたからです。だから、私はこの旧寮の扉の鍵を外し、いつでも入れるようにしておきました。そして、あなたが来れば扉を開けて、この部屋に連れてきたでしょう」
「そして、エリファスは、ハルシオンが旧寮に入らないように誘導していたのか?」
「はい、私達はお互いのことをよく知っています。だから、私は彼を騙してここへ呼び込み、殺すつもりでした」
「そんなことをして、なんの意味がある?」
「あなたを絶望させるためですよ」
「なんで、そんなことをする?」
「だって、あなた、全然悲しんでいないじゃないですか」
「え?」

「私は、あなたが苦しんでいる姿を見たかった。だから、わざわざあなたをここに連れて来たのに」
「俺は別に……」
「いいえ、あなたは、なんとも思っていない。でも、私は悔しくて仕方がなかった。あなたを騙し、ハルシオンさんを殺せなかったことが」

「なんで、そんなにハルシオンを殺したいんだ?」
「彼は危険すぎる。いずれ、必ず世界を滅ぼす」
「なんで?」
「彼は悪魔だ。神の天敵なのだから」
「じゃあ、エリファスはハルシオンを愛しているんじゃなくて憎んでいたんだな」

「はい、そうです」
「でも、それだけじゃ説明がつかないな」
「え?」
「だって、エリファスは、あんなにハルシオンと仲が良かったじゃないか。それに、エリファスは俺の研究を素晴らしいと言っていた」
「……」

「一体、どうしたんだ?」
「うるさい」
「え?」
「あなたなんか大嫌いだ」
「エリファス?」
「あなたは私の気持ちをわかっていない」
「どういう意味だ?」
「私は、あなたが妬ましかった。あなたは才能がある。だから、いつも注目を浴びていた。だから、私はあなたが羨ましくてしかたがなかった」
「そんなことはない。俺は……」
「嘘だ。あなたも私をバカにしている」
「俺は……」
「あなたは、なんでもできる。私には何一つできない。私は惨めだった。だから、あなたが許せない」
「エリファス……」
「私は、こんなにもあなたが好きなのに」
「えっ」
「あなたの側にいられるなら、こんな生活も悪くないと思っていた。でも、やっぱりダメみたいね」
「エリファス……待ってくれ」
俺はエリファスを呼び止めた。だが、彼女は振り向かなかった。
俺はエリファスを追いかけた。しかし、追いつけなかった。
俺は階段を降りようとした。すると、誰かとぶつかってしまった。
見ると、それはハルシオンだった。
俺はホッとして、声をかけた。> 俺がハルシオンのところまで行くと、俺は胸を撫で下ろした。
よかった。無事で。俺は心の底から安堵した。
ハルシオンが目を覚ますと、俺は彼に謝った。
すると、ハルシオンは首を振って微笑んだ。俺はハルシオンの手を引いて立ち上がった。
ハルシオンの手を握りながら俺は思った。
俺はきっとハルシオンのことを好きになっていたのだろう。
ハルシオンはエリファスが好きだと言った。
俺もハルシオンが好きになった。
ただ、それは恋ではないと思う。少なくとも今は。
なぜなら、エリファスは俺の大切な人だからだ。
エリファスと過ごした日々は決して忘れることはないだろう。
たとえ、それがどんな思い出であっても。
俺はエリファスとの思い出を忘れたくない。
俺はエリファスに恋をした。でも、それはエリファスを失った後の話だ。
まだエリファスが生きている時に俺はエリファスを好きになることはできなかった。
ハルシオンに抱いていた感情は尊敬であり友情だった。
だから、エリファスを失って、俺は初めて自分の本当の気持ちに気がついたのだ。ハルシオンは俺を抱きしめてくれた。
俺はその温もりを感じながら彼の背中に腕を回した。
俺は幸せを感じていた。エリファスがいなくても、俺は生きていける。
俺はハルシオンと共に歩き出した。俺はエリファスの分まで生きようと思った。エリファスのことはいつまでも忘れられない。
でも、いつか、俺はエリファスのことを忘れる日が来るかもしれない。
いや、絶対にそうなる。
だから、その日まで俺はエリファスの想いを胸に刻もう。
俺はエリファスが好きだと気がつくことができなかった。だから、エリファスは死んだのだ。
俺はもう誰も死なせたくはない。
> エリファスが死んでから、1ヶ月が経った。
俺はハルシオンと研究を続けていた。俺達は毎日、魔法陣を作っていた。
もちろん、ハルシオンと2人で研究するのは楽しい。でも、もうそろそろ限界だと思った。
俺は覚悟を決めて、ある場所へ向かった。
俺は旧寮の扉を開けた。中に入って周りを見渡すと、そこには誰もいなかった。
誰もいない?おかしいな。
そこで、ふと思い出した。そういえば、さっきディック教授が何か言っていたような気がする。
「あ〜あっ、すっかり忘れてたよ。そう言えば、君達には言っていなかったけど、ここにはもう一人いたんだ。ほらっ」
ディックはそういうと、指差した。その先には階段があった。そこには黒い服を着た男が横たわっていた。その男は俺達を見ると笑った。その瞬間、男は立ち上がり俺達の方へ走ってくる。
「危ない!」ディックが言った瞬間、突然、男の首が切断された。そして、首はそのまま飛んで行った。俺は唖然とした。そして、気がついたら、また一人、首を切断されていた。そして、気がつくと俺達の首も切られていた。
「うああああああああああああ!!」
4人の悲鳴が響き渡った。そして、俺の意識はなくなった……。
5人目の生贄が見つかったことで儀式の準備が再開されることになったらしい。俺が気づいた時には既に4人が犠牲になっていた。5人目の被害者の名前はオプス・キュリオスというらしかった。俺が目を覚ました時、そこは薄暗い地下室だった。
「大丈夫か?」声がしたので顔を上げると目の前に髭面の男の顔が見えた。誰だかわからずにいると、男は苦笑した。そして、彼は名乗った。その名前を聞いた途端、俺は驚いた。なんと目の前の男はハルジオン王国国王だったのだ。彼は俺に手を差し伸べた。俺はその手を掴んだ後、
「あなたが、この国で一番偉い人だとは思わなかったです」と言うと、彼は頷いた。彼は言った。
「まぁ、私はこの国の王だからねぇ」と言って、笑った後、真顔になった。どうやら冗談ではないらしい。俺は焦った。
慌てていると彼は自己紹介をしてくれた。名前はハビエルと言うらしい。
「ところで、君の名前を教えてくれないかい?」と尋ねられたので、仕方なく名前を名乗った。ハビエル王は納得したように頷くと俺を案内した。ここは地下牢のようだ。奥に進むと牢屋が見えてきた。中に誰かいるようだ。俺は目を凝らしてそれを見た。そこにいたのは黒髪の美少女だった。少女は俺のことをじっと見つめている。
「あの……」少女が呟くと、王は彼女を見て言った。
「この者がお前の伴侶だ」と紹介されたのだが俺には理解できなかった。そもそもこの娘とは初対面である。なのに、いきなり求婚されて戸惑っていると彼女が近づいてきた。彼女は俺の手を取ると言った。「よろしくね」そう言って彼女はウインクしてみせた。
「いや、ちょっと待ってください!なんでいきなり結婚なんですか!?それにあなた誰ですか!?」俺は思わず叫んでしまった。すると彼女は首を傾げながら言った。
「だって私達結婚したじゃん」
確かにそうだが、いつの話かわからないし、それ以前にお互い名前すら知らないはずだ。それなのに結婚するって意味がわからなかった。それに第一、
「俺ってあなたと会ったことありましたっけ?」と言うと、彼女の眉がピクリと動いた。彼女はため息をついて首を振った。まるで聞き分けのない子供に言い聞かせるように言った。「だから、私達は結婚してるんだよ?」と彼女は言うと再びため息をついた。それから、彼女は人差し指を左右に動かした。どうやら俺との距離感について悩んでいるようだった。それにしても、本当にこの娘は一体何者なのだろうか?そう思った時だ。急に目の前が真っ暗になったかと思うと、誰かが抱きついてきたのを感じた。驚いて離れようとするが相手の力は強く離れない。それどころかさらに力が強くなるばかりだった。苦しいと思った次の瞬間、耳元で囁かれた言葉を聞いた途端、全身に悪寒が走った。
「あなたは私と結婚するの!これは運命なのよ!!」
あまりの恐怖に悲鳴を上げそうになったがなんとか堪えた。だが、身体が震えていた。一体どうすれば良いのだろうかと考えていると不意に抱きしめられていた感触が消えた。見るとさっきまで抱きついていた人物はいなくなっていた。あたりを見回したがどこにもいないようだ。ほっとしていると声が聞こえてきたので振り返ると、そこには見知らぬ男がいた。俺は慌てて距離を取った。すると男は俺の手を握りながら話しかけた。「大丈夫?」
「あ……ありがとうございます」
「うん」と言って微笑むと、男は俺をどこかに連れて行こうとした。
「ちょっと待って下さい」と俺は言った。すると、男が俺をじーっと見ながら「ダメだよ。だって、君は私の伴侶なんだからね」と笑顔で言うと、有無を言わさず連れて行こうとする。
「ちょっと待ってくれ!」俺は慌ててそう叫ぶと俺は必死に抵抗した。
だが、相手は大人だし体格差があるので振りほどけない。

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