258章 エマとお別れ
エマエマは朝食を食べ終えた。
「ミサキさんの食事を見られるのも、これで最後ですね。しっかりと目に焼き付けたいと思います」
「エマエマさん・・・・・・」
「9時の飛行機で、タワインにいかなくてはなりません」
タワインは飛行機で10時間。かなりの長旅をすることになる。
「短い間でしたけど、とっても幸せでした」
「私もとっても幸せでした」
「ミサキさん、ハグをしてください」
「はい」
エマエマと体を合わせる。超一流の体は、とっても素敵な香りがする。
「ミサキさん、本当にありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとうございました」
「いつになるかはわからないですけど、またお会いしましょう」
「私も会いたいです」
2つの体は離れる。永遠に会えないわけではないのに、心にぽっかりと穴が開いたように感じられた。