255章 意識を取り戻す
ミサキの意識が戻ったとき、宿のベッドにいた。複数人で協力して、ここに運んできたと思われる。
時計の針は、10時30分を示している。気を失ってから、一時間以上が経過していた。
「ミサキさん、おからだはどうですか?」
シノブの質問に、簡潔に答える。
「からだはどうってことないよ」
「急に意識を失ったので、びっくりしました」
「あまりに緊張してしまって・・・・・・」
「ミサキさん、しっかりと休みましょう」
朝の7時から空腹ラッシュに襲われる。おなかのすかない間に、きっちりと睡眠をとっておきたい。
「シノブちゃん、ありがとう」
ミサキは目を閉じる。脳は安らぎを求めていたのか、すぐに眠ることができた。