194章 焼きそばづくり再開
1時間の休憩は終わり、焼きそばづくりを再開させる。
「ミサキちゃん、仕事できそう?」
「体は持ち直したと思う」
大量に食べたことで、元気を取り戻していた。
「無理だと思ったら、すぐに伝えてね」
「うん。わかった」
ミサキはフライパンに油をひいたあと、豚肉、キャベツ、もやしに火を通していく。何度もやったからか、要領をつかめるようになった。
焼きそばを入れたあと、焼きそばソースをかける。
「マイちゃん、焼きそばできたよ」
「わかった。焼きそばを持って行ってくるね」
香り、風味などはしっかりとしている。口の中に入れなくとも、とってもおいしいと思われる。
オリジナル焼きそばを作りたいと思い、豚肉の代わりに牛肉をフライパンに入れた。豚肉の代
わりに牛肉を入れたら、どのような味になるのか。
マイはこちらに戻ってきた。
「ミサキちゃん、牛肉を入れるんだね」
「うん。いろいろと試してみたくなった」
具材に火を通したあと、醤油を追加する。普段は塩、ソースの2種類であり、醤油は使用していなかった。醤油味の焼きそばを提供するのは、今回が初となる。
醤油焼きそばを完成させると、白いお皿に盛りつけた。
「マイちゃん、できたよ」
「ミサキちゃん、とってもおいしそうだね」
「自分で食べたいくらいだよ」
つまみ食いOKという社則なら、全部を自分で食べていた。そう思えるくらいに、うまく仕上がっている。
「お客様のところに、焼きそばを運んでくるね」
マイは仕上がったばかりの焼きそばを、お客様のところに運んでいた。
焼きそばの創作意欲が沸いたらしく、いろいろ味に挑戦してみようと思った。バリエーション豊かにして、お客様に喜んでもらいたい。
海鮮焼きそばを作るために、エビ、イカ、キャベツ、もやしを加熱する。肉類は加えず、純海鮮焼きそばにしようと思っている。
海鮮焼きそばが完成した。魚介類の香りは、調理をしている女性に、しばしの幸福をもたらした。
「マイちゃん、できたよ」
「わかった。焼きそばを持っていくね」
次の調理をする前に、
「フライパンを交換しよう」
といわれた。ミサキは返事をしたあと、新しいものと取り換えた。