179章 恐怖のジェットコースター
ミサキ、アヤメはジェットコースター前に案内される。
ジェットコースターは想定していたよりも、高く設計されていた。一番高い部分は、アパートの10階に匹敵するレベルだ。ジェットコースターは高いのは知っていたけど、ここまで高いとは思っていなかった。
実質的に90度なのではないかという、傾斜も設置されている。ここを通り過ぎるとき、とんでもない恐怖に襲われる。
コースの中に、空中ひねりもある。ジェットコースターは苦手な女性にとって、空中ひねりは難所になりうる。
傾斜、空中ひねり以外にも、気絶ポイントはいくつもある。スタート地点に戻ってきたとき、正気を保っていられるのか。
アヤメは楽しみなのか、体を躍らせていた。
「ミサキさん、アヤメさん、お願いします」
ミサキは恐怖からか、体はぶるぶると震えていた。
「ミサキちゃん、リラックス、リラックスだよ」
呼吸を整えようとすればするほど、息は乱れていくこととなった。
「ジェットコースターに、乗っていただければOKです。どのようになっているのかについては、
テレビで流すつもりはありません」
アヤメ、ミサキの順番でジェットコースターに乗りこんだ。
「安全確保のために、バーを下ろしますね」
たった一本のバーで、乗客の安全を確保する。これを考えた人は、すばらしいとつくづく思う。
「ジェットコースターを出発させます」
ミサキは目を瞑った。コースから目を離すことで、少しでも恐怖心を和らげられるといいな。