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138章 花火大会

 ミサキは家に帰ったあとに、空腹のサインを感じ取る。

 袋からパンを取り出すと、10個のパンを一気に食べ進めていく。これくらいは食べないと、20000キロカロリー到達は難しい。

 パンを食べたあと、水をガブガブと飲み進める。水分補給は体に潤いをもたらす。

 テレビのチャンネルをオンにすると、友達駅周辺で花火大会を開催中。花火は夜のイメージだったので、昼の開催は意外に感じられた。

 花火大会には、数万人規模の人間が集まっている。テレビ画面で見ているのに、人数の多さははっきりと伝わってくる。

「花火を打ち上げます。みなさま、カウントダウンをお願いします」 

 サクラココロの掛け声のあと、「10」、「9」、「8」のカウントダウンスタート。観客は「0」に近づくにつれて、声は大きくなった。

「0」の合図のあと、巨大花火は打ち上げられる。生で見ていないものの、とってもきれいだなと思った。

 花火終了後に、会場は大きな拍手に包まれる。いいものをみたときは、人間は自然に握手をする習性を持っている。

 ミサキは横になりたい気分だったので、ベッドに体を預ける。いつもは感じていなかった、アヤメの匂いを感じていた。他人を引き付ける、魅力的な匂いだった。一線で活躍している女性は、においも優れているようだ。

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