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『ランボー ラスト・ブラッド』 俺の怒りを思い知れ!!【70点】


【あらすじ】



 シルベスター・スタローンの「ロッキー」に並ぶ代表作で、1982年に1作目が製作された人気アクション「ランボー」のシリーズ第5弾。

 グリーンベレーの戦闘エリートとして活躍していたジョン・ランボーは、いまだベトナム戦争の悪夢にさいなまれていた。

 ランボーは祖国アメリカへと戻り、故郷のアリゾナの牧場で古い友人のマリア、その孫娘ガブリエラとともに平穏な日々を送っていた。しかし、ガブリエラがメキシコの人身売買カルテルに拉致されたことで、ランボーの穏やかだった日常が急転する。

 娘のように愛していたガブリエラ救出のため、ランボーはグリーンベレーで会得したさまざまなスキルを総動員し、戦闘準備をスタートさせる。

 監督はメル・ギブソン主演作「キック・オーバー」を手がけたエイドリアン・グランバーグ。



【因幡さんの映画語り】



 ランボーシリーズは3つの特徴を持っている。

 第1作目は『人間ドラマ』。(ランボーはベトナム帰還兵の苦悩を描いた作品で、小説原作が元。小説の主人公はここで死亡しているが、映画版はスタローンの判断で生存し、シリーズ化された)

 第2、3作目は『アクション』。(このあたりからラジー賞の常連になる)

 第4作目と今回の5作目は『ガチの地獄』である。

 今作は第4作目に引き続き、性暴力、バイオレンス描写が多いので、苦手な人にはオススメしない。



 ランボーはボランティアとして、人命救助をやっていた。

 亡き父から牧場を継ぎ、旧友と、その孫と一緒に、戦争の悪夢にさいなまれながらも、平穏な日々を送っていた。

 ランボーは旧友の孫、ガブリエラを娘のようにかわいがっていた。

 ある日、ガブリエラは悪友から父親の所在を知り、なぜ自分を捨てたのか知るために、メキシコに行きたいと言う。

 ランボーや旧友のマリアの反対を押し切って、ガブリエラは父親に会いに行き、悪友にだまされ人身売買の組織に売り飛ばされる。

 それを知ったランボーは、ガブリエラを助けにメキシコに行くが・・・。



 いわゆる、『なめてた相手が実は最強だった』系の話である。

 ランボーシリーズの鉄板パターンをそのままに、前半はランボーのゆるやかな日常を描き、後半は一転してバイオレンスだ。

 戦争という『暴力』をテーマにしている。

 ランボーの怒りがおさまらず、敵を殺して、なお死体蹴りする姿はすさまじい。

 エンドクレジットで、過去作の映像が流れるが、暴力の中でしか生きられなかった男の哀愁でしめることになる。

 ラジー賞(最低映画という冗談の賞)にもしっかりと受賞しており、元ネタが『ホームアローン』らしい。

《『ホームアローン』DVDブログ記事参照》

 このかわいらしさを、凶悪なトラップに転換できることは、さすがだった。(笑)

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