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106章 朝から15個のおにぎりを食べる

 朝の7時を迎える。断食時間は終了し、激食タイムに突入する。14時間にわたって、空腹と戦い続けることになる。

「アヤメちゃん、朝は何を食べるの?」

 お寺の精進料理かなと思っていると、それに近い回答が返ってきた。

「野菜たっぷりのおにぎり、納豆、みそ汁だよ」

 健康だけに重きを置いて、他の部分を捨てる。人間の楽しみとなる、食事を苦行に変えてしまっている。

「みそ汁に使われている味噌は、良質な大豆などを組み合わせているの。栄養分については、申し分ないよ」

 みそ汁の味噌にもこだわる。健康な体を作るために、一ミリの妥協もしない姿勢を貫いている。

「アヤメちゃんはどんなものを食べるの?」

「おにぎり15個、みそ汁にするつもり」 

「朝からしっかりと食べるんだね」

「しっかりと食べないと、すぐに空腹になるからね」

 アヤメと話をしていると、空腹のサインが鳴らされた。おなかを満たすために、おにぎりを胃袋に押し込んでいく。

 3つ目のおにぎりを食べたところで、みそ汁を口に含む。お米の甘みを残しているため、味噌のしょっぱさを感じることはなかった。

 3つのおにぎりを食べる→みそ汁でのどを潤す→3つのおにぎりを食べる作業を繰り返す。15分ほどで、15個のおにぎり、みそ汁はなくなった。

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