バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

295章 復興に力を注ぐ

 巨大地震発生から、40時間が経過した。

 魔法を使えるからか、復興は順調だった。いかなるときであっても、魔法は便利な道具である。

 アカネは休養、睡眠をとっていなかった。体は問題ないものの、心は大いに疲れていた。

「ソラさん、少しだけ休んできます」

「アカネさん、ゆっくりと休んでください」

「緊急のことがあったら、すぐに伝えてください」

「わかりました」

「ソラさん、疲れはないですか?」

「私は問題ないですよ」

 ソラ、ソラの部下は持久性に優れており、1日に18~20時間くらいの労働をこなせる。アカネが同じ体であったなら、過労死することはなかった。

 家に戻ろうとすると、女性の大きな悲鳴が聞こえた。アカネはすぐさま、女性のところに駆け付ける。

「セカンドライフの街」では、殺人未遂、放火事件などがあった。アカネの脳裏には、嫌な予感がよぎることとなった。

 アカネがかけつけると、男性が大量の血を吐き出している。理由は分からないものの、危険であることだけは確かだ。

 男性の吐血を止めるために、回復魔法を使用する。効果があったらしく、男性の吐血はストップした。

 20~25パーセントの血を失うと、人間の生命に危険が生じる。吐血を止めていなかったら、男性は命を落としていたと思われる。

 女性は深々と頭を下げる。

「アカネ様のおかげで、大切な人を助けることができました。本当にありがとうございます」

 アカネは問題ないのを確認すると、瞬間移動で自宅に戻った。

しおり