バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

318 ミスリル?

正座でお説教再び。サーヤ付き。

「えぐえぐ。おいちゃん⋯あんよ、いちゃい」
『がんばれ、サーヤ。俺も痛い。うううっ』
小石がちくちく痛いです。あんよもしびしびです。えぐえぐ。

『おいおい。サーヤ、泣いてるぞ』
『あ~。あそこ、草生えてないしね。土むき出しだよ』
『小石も多⋯⋯おい。ここの小石って』
『ミスリルだよね?』
『ああっ!?やばい!』
『サーヤちゃん!』

慌ててドワーフさんたちがサーヤに駆け寄って抱き上げます。
親方が自分の膝にサーヤを座らせて
『サーヤ、足見せろ!足!』

「えぐえぐ」
おやかた?

おかみさんがあんよに着いた土をぽんぽんと払ってくれます。

『おい!優しく!優しくだぞ!』
『分かってるよ!』
今日はお膝の上までくらいのキュロットスカートみたいなお洋服です。

〖え?何?何?〗
〖どうしたのです?〗
〖どうしましたか?〗
突然のドワーフさんたちの乱入に慌てる神様たち。それどころじゃないドワーフさんたち。

『ああ、やっぱりな』
『細かいのが刺さってたんだね』
『痛かったろ?』
『よく我慢してたね』
『偉かったな』
『もう大丈夫だからね』

「あい」えぐえぐ。

『サーヤ?』
おいちゃんも心配そうに聞いてきます。

『ゲン、お前も立て。んで、自分の足確かめろ』
『サーヤちゃんの方が小石の多い場所だったんだね。よりによって素足の部分だし』
『あざと傷の感じだと、やっぱり尖ってたんだな』
『可哀想に。痛かったね』
『神様方、無礼をお許しください。だが、怒るのは構わんが、場所は選ばんと』
『医神様、治してやってくれないだろか?けっこう痛いはずだよ』
ドワーフさんたちがサーヤの足を見て神様たちに言います。

〖は、はい。分かりました。サーヤ、足を見せてくださいね?〗
訳が分からないままエル様が駆け寄って確認します。

「あい」えぐえぐ。

『なぁに?サーヤどうしたの~?おけが?大丈夫?』
ぴゅいきゅい『『サーヤ、だいじょうぶ?』』
『『痛い?痛いの?』』
『『『なかないで~』』』
みゃ~ん『さーにゃにゃ~ん、ちっかり~』
ちびっこ同盟のみんなが心配してくれます。

「あい」えぐえぐ

〖これは⋯サーヤ。すみませんでした。今、治しますからね〗
〖ええ?何?〗
〖何があったのですか?〗
『『医神様?』』
ジーニ様たちとじぃじたちも慌ててます。

『ミスリルだよ』
親方が一言。

『あんた、言い方!すみませんね、神様方。だけどね?』

『この辺りは小石さえミスリル。そう教えてくれただろ?』ふんっ
弟さんも一言。

『まったく兄弟して、あんたも言い方!すみません。ですが、ミスリルは硬いんですよ』

『しかも、小石ってのは侮れねぇんだ。小さければ小さいほどな。下手したら皮膚に入り込んだりするんだ。下手にでっかい石にぶつかるよりたちが悪かったりするんだよ』ムスッ
大工さんは一言⋯では済まなかった。

『あんたが一番口が!すみません。でも、サーヤちゃんの足見たらわかりますよ』

ドワーフさんたちがジーニ様たちに色々言ってくれてます。
サーヤを心配してくれてるのと、ジーニ様たちにちょっと怒ってくれてるみたいです。
あとで、ありがとうしなきゃ⋯

〖あぁ、小さなあざがたくさん〗
〖ところどころ血も滲んでますね〗
『すまんかったのぉ。サーヤ』
『痛かったの。すまんの』

「あい」えぐえぐ
みんなが謝って心配してくれます。サーヤも悪かったから、あとでごめんなさいしなきゃ⋯

〖治しますね〗ぽわっ

「えりゅしゃま、あいがちょ」
ちくちく、じんじん痛いのなくなりました。もう大丈夫です。

〖いいえ。私もすみませんでした。それに、お礼ならドワーフたちに。彼らが気づかなければ、きっとまだ座らせてましたからね〗

頭なでなでしながら、お礼はドワーフさんたちにって教えてくれます。そうだね。

「おやかたしゃんちゃち、あいがちょ」

『いやいや。もっと早く気づいてやれなくて悪かったな』

「うにゅ?だいじぶ」にぱぁ

『がんばったね』
「あい。あいがちょ」
おかみさんもなでなでしてくれます。

『でも、あれだな。これからここで誰か転けないとも限らないからな』
『そうさね。どうにかしないとね』
『草生やせばいいんじゃないか?』
『その前に拾えるもんは拾っといた方がいいんじゃないかい?』

「うにゅ?」
何をひろうの?

『ほら、例えばミスリル落ちてる分だけでもさ』

なるほどぉ。

「みすりるしゃん、どりぇ?」

『ん?ほら、これだよ。ちょっとキラキラしてるだろ?』
親方が親指くらいの大きさの小石を手に乗っけてくれました。

「あい。きりぇいね」
『そうだね。これを集めて、材料にして色んなものを作るんだよ』
「ほえ~」
しょっか~。それじゃあ、これを地面に置いて~

「みしゅりりゅしゃん、あちゅまれ~」
磁石みたいに集めちゃおう!

『『『は?』』』
『『『え?』』』
〖〖〖はい?〗〗〗
『『なんと?』』

キュイーンッ!しゅるしゅるしゅるしゅる

「ふぉ~。きちゃ~ぁ♪」

ざざざっ カコーンっ!

お~この辺りのちょこっと集めたら頭くらいの大きさになったよ♪

『『『はぁ?』』』
『『『えぇ?』』』
〖〖〖はいぃ?〗〗〗
『『なんとっ?』』
ドワーフさんたちとジーニ様たちが変な声出してます。

「できちゃ~♪」
塊になったよ!ドワーフさんにあげよう♪

『サーヤお前、何したんだ?』
「うにゅ?」
おいちゃんが呆れた声で聞いてきました。何って?見てたでしょ


「みしゅりりゅしゃん、じしゃくみちゃいに、くっちゅくかにゃ?おもっちゃりゃ、くっちゅいちゃ!」にぱぁ

『そうか⋯磁石で砂鉄集めて遊んだもんな。でもな?』

「ふにゅ?」
でも?

『どうもそれ、非常識みたいだぞ?』

「ふえ?」
くいくいってするから、みんなの顔みてみたら、

『『『はあああ?』』』
『『『ええええ?』』』
〖〖〖⋯⋯⋯〗〗〗
『『なんと⋯』』
ドワーフさんたち叫び出しちゃいました。
神様は逆に黙っちゃったよ?じぃじたちもびっくり?

「ありゃ?」
『やりすぎたみたいだな~』
ありゃりゃ~?

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(*_ _)mお気に入りなどもありがとうございますm(*_ _)m

しおり