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287章 小さい子供なら・・・・・

「カスミンは男女共有の大衆浴場を利用していたの?」

「はい。男の人が入ってくる、お風呂を利用したこともあります」

 命を守るためなら、男に裸をさらけ出す。「セカンドライフの街」では、手段をいとわない生き方を求められる。

「大浴場で裸を見られたくない女性は、体に黒いバスタオルを巻きます。バスタオルを巻くことによって、体をガードします」

 黒いバスタオルで巻いておけば、裸を見られることはなくなる。その状態であるならば、混浴のお風呂に入れないこともない。

「男にアピールをするために、堂々としている女性もいましたね。結婚相手を見つけるために、必死になっていたのではないでしょうか」

 距離を詰められた男は、生きた心地がしなかったと思われる。道を踏み外したら、生命を奪われることになる。

「興味のある男性に近づくときは、胸の前でハートマークを作ります。ジェスチャーをすることによって、男性の警戒を解くことができます」

 カスミはハートマークを作る。形はいいとはいえないものの、ハートマークになっていた。

「男女共有のお風呂を使用できるのは、独身の男女だけです。既婚者については、利用できないというルールがあります。違反したものについては、高額な違約金を取られます」

 独身だけにすることによって、男女の出会いを促進しているのかな。

「女性は8~10歳くらいで、結婚する人が多いです。それくらいの年齢であったなら、裸を見られることに抵抗は少ないでしょう」

 アカネも10歳くらいまでは、おとうさんとお風呂に入ることもあった。男と風呂に入ることに対して、セクハラという感情は芽生えなかった。

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