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30章 おいしい!

 マシンを操作すると、10000くらいのメニューが表示される。100種類未満だと思っていたので、バリエーションの多さに感激した。

 マシンのすごいところは、5種類の料理を同時に注文可能であること。大量の食料を必要とするため、一つずつの注文では厳しい。

 価格を確認すると、スーパーよりも高めに設定されていた。それでも、懐が痛む金額ではなかった。料理がおいしかった場合、こちらだけを利用するつもりだ。

 醤油ラーメン、餃子、チャーハン、春巻き、八宝菜のボタンを同時に押す。超人的な胃袋をしているので、これくらいは食べられるのではなかろうか。

 5種類の料理は、3分ほどで完成する。3分で作れる機械に対して、「インスタントご飯マシーン」と命名する。

 食材からは湯気が立ち込めていた。これを見ているだけで、食欲をそそられることとなった。

 醤油ラーメンをすすると、香ばしい風味が広がっていく。

「最高においしい・・・・・・」

 醤油ラーメンの次に、餃子を口にする。あまりのおいしさに、言葉を忘れてしまった。

 春巻きを口にすると、パリッという音が響いた。音を聞いているだけで、皮の香ばしさが伝わってくる。

 チャーパンは具材ではなく、パラパラの米が主役となっている。それでいて、塩、コショウ、
醤油もしっかりと感じられた。どのように調理すれば、このチャーハンを作れるのだろうか。

 八宝菜は具材、タレが絶妙に絡んでいる。こちらについても、100点満点の味をしている。

 おいしすぎる料理は、食欲を大いに書き立てる。15分としないうちに、5種類のメニューを食べつくしてしまった。

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