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CHAPTER4 『土に還るは脆き恒星 事件捜査&学級裁判編』

「…………」
「落ち着いた?」
「うん……ありがとう……」

水の入っていた空のコップを持ってめーちゃんはそう答えた。
よーちゃん達が発見された後、めーちゃんはショックで呆然としてしまって。
俺は急いで様子を見に来たのだ。

「現場は美湖ちゃん達に任せてるけど、やっぱり心配だから俺、行くね。何かあったらモノパッドで。」
「うん、分かった。」

俺はそう言って、めーちゃんの自室を後にした。

──────────────────

「美湖ちゃん、どう?手がかり見つかった?」
「王太……うーむ、まだ微妙な所じゃ。」
「やっぱり?──────所でよーちゃんは……」
「……彼処に居るぞ。」
「………」
「──────よーちゃん、目が覚めたんだね。調子はどう?」
「……まぁ、まぁ。」
「そうか……ひとまず、学級裁判開こうか。」
「─────────うん。」
「そうっすね。色々聞きたい事があるので。」
「……アイツ、来るかなぁ。」
「どうかな……毎回学級裁判だけは来るけど…」
「──────とりあえず、行こう。」

──────────────────

──────学級裁判 開廷──────

「めーちゃんに通信繋げるよ。」
ヴォンッ
『──────学級裁判、始まったんだね。』
「うん。──────じゃあまずは……」
「……尊木、あの場所で何があったんじゃ。まずはそこからじゃ。」
「………………。」
「ゆっくりで良いっすから、話して欲しいっす。」
「─────────。」
「……沈黙を貫くか。」
『……現場には何があったの?』
「………毒、しか無かったな。キッチンも片付けられておったし……」
『毒か……何処から持って来たかは分からないけれど、それが死因で間違いないね。とすると……』
「──────アレしか、無いよね。」
「………。」
『…皆で無理心中を図ろうとした、かな。』
「…………っ!」
「─────────図星、か?」
「ねぇ、よーちゃん。教えてよ。彼処で何があって、どうしてそうしようと思ったの?」
「………オレは……オレは……っ!」
『──────多分、皆の為にだったんだよね。尊木君。』
「─────────!?」
『──────斗鉤さんも、富谷君も、金澤君も天王洲さんも、土間中さんも信条さんも木ノ又君も居なくなって、もう訳が分からなくなって。もういっそ皆で無理心中した方が良いんじゃないか。──────君は、そう思ったんだよね。』
「────────────そうだ。」
「………よーちゃん……」
「オレは……木ノ又が死んでから、ずっと考えてたんだ。もうみんな居なくなっちまってもう訳も分からなくなって、そしたら土屋の『いつまで続くんだ』って声で、それで俺が楽にしてやったら良いんじゃないかって。」
『──────うん。』
「─────────オレって、馬鹿だよな。こんな事に、お前らも土屋も巻き込んじまって……馬鹿みてえ……」
『──────君は馬鹿じゃないよ。いっぱい、いっぱい考えてそうなったんだから、仕方ないんだよ……』

─────────そうして、4度目の学級裁判は閉じた。

──────────────────

──────学級裁判 閉廷──────

「尊木君!」
「めーちゃん!?来ちゃったの!?」
「だって……だって……!!」
「はーい、宙風クンも来た事で。大大だいせいかーい!!土屋実莉サンを殺したのは、尊木陽介クンでした〜!!」
「宙風………オレ、前にお前に言ったよな。『お前は生きろよ』って。」
「──────うん。」
「──────オレさ、あの時既にコレ、決めてたんだ。だからお前にあんな事言って…こうなっちまったんだよ。」
「………うん。」
「─────────だからさ、お前らはちゃんと……ちゃんと外に出て、皆で再会して、連絡先とか交換しよう。───時々、連絡とか取り合って、遊びに行ったり、しよう。」
「…………………うん。」
「─────────だから、オレはさよならは言わねえ。また、外で会おうぜ。」
「─────────っ!」
「─────────じゃあ、行くか。」
「オシオキ、スタァート!!」

──────────────────

ミコトギクンがクロに決まりました。
オシオキを開始します。

ガシャンッ
ガシャンッ
ガシャンッ

『スリーポイントを決めろ!
超高校級のバスケ部 尊木 陽介 処刑』

よーちゃんから少し離れた所にゴールが現れる。
彼処にボールを投げ入れ、スリーポイントを決めればクリア──────だろうか。
いや、今までのオシオキからしてそう上手くいく訳が無い。無いのだ。
どうせアレにも仕掛けがあるに決まっている。

「────────────。」

よーちゃんは、覚悟を決めたのか一息吐いた後に走り出し、スリーポイントの位置に着き、ボールを放つ。
──────が、中々入らない。

「──────ックソッ!」

何回も入れようとするも、全く入らない。
いや、入らないと言うより──────ゴールがボールを拒んでいる、気がする。
いつの間にか設けられた、タイマーの時刻が迫っている。
早く、早く入れ──────!
そう願っていても、入らない。
そして─────────

タイムアップ!!

そう、文字盤に出てしまった。
あぁ─────────間に合わなかった──────。
すると─────────

ザクザクザクッ

「─────────っ!?」

よーちゃんの下から、槍が飛び出してよーちゃんを串刺しにする。
そして上から、巨大なバスケットボールが降って来て─────────

──────巨大ボールが消えた跡には、血塗れのよーちゃんの遺体が遺るだけだった。

──────────────────

「よーちゃん………!!」
「っかー!爽快爽快!!オシオキはやっぱり良いねぇ〜!!」
「フン、まぁ及第点だな。」
「おまっ、今まで何処に居たんだよ!?」
「ハッ、影から見ていたが?」
「──────っ、この…!!」
「おーっと、地温クンに暴力を振るうのもダメだよ〜。何せ丹子チャンのお父サマだからね〜。」
「クソっ…クソっ……!!」
「めーくん………」

俺達がこんな言い争いをしている中、めーちゃんはよーちゃんの遺体の横で──────

「みことぎくん……みことぎくん…!!」

─────────滝のように涙を流しながら、よーちゃんを抱きしめることしか出来なかった。

──────────────────

「……うん、よし。復活、かな。」
「………復活おめでとう。」
「……………ありがとう。」
「──────あれ?そのリストバンド…」
「………うん、これね。前に尊木君に予備を貰ったんだ。形見として付けてようかなって。」
「──────うん、それが良いと思うよ。」
「……………………うん。」

──────────────────

「……………うーん。」
「あれ、どうしたのめーくん?」
「あぁ、錫村さん。お腹空いちゃって来たんだけど、何作ろっかなって。」
「あ、それなら私がおにぎり作ってあげよっか?」
「え?良いの?ありがとう。」
「どういたしまして。ちょっと待ってね。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「出来た!はい!」
オオオオオオオオオオオオ……
「……えっと、随分個性的なおにぎり、だね。」
「あ、えっと、見た目はちょっとアレだけど、味は多分大丈夫…なはず…?」
「何で疑問形??……まぁ良いか、いただきます。」
モグッ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「何か食堂が騒がしいぞ、行くぞ王太。」
「分かった、何か嫌な予感するし行こうか。」
「おーい、何してr」
「きゃあああああああ!?めーくんしっかりして!!」
オオオオオオオオオオオオ…
「何これ?どういう状況???」
「え、えっと、めーくんがお腹空いたって言うから、おにぎり作ってあげたら……」
「何かそのおにぎり(?)変な声発してるけど??」
「えっ、あっ、あははは……」
「───────────────(チーン)」
「めーちゃんーー!!しっかりしてーー!!また死にかけてるじゃんもー!!」
「起きろ冥ーーーー!!」

その後、あかりんは厨房立ち入り禁止になりましたとさ。

──────────────────

──────恋は盲目、とは良く言うもので。
宙に輝けぬ恒星は、美しい星を撃ち落とした代償に命を落とした。
冥府の弾丸に恋した恒星の遺したモノは余りにも大きく──────それは大きな傷になったという。
さぁ──────冥府の弾丸は何を思う。

──────────────────

CHAPTER4 土に還るは脆き恒星 END
残り生存者数 7名

CHAPTER5に続く!

──────────────────
おまけ 次回予告

「……そんなに俺が憎いかよ。」
「めーくん!!めーくん!!」
「何だよこれ……もう訳わかんねえよ…!」

冥「……………4度目の学級裁判も終わり、空気は最悪だった。そんな中、天神橋君が錫村さんを連れ去ろうとして、僕達は止めに入るも……僕は毒を盛られ、王太君も右腕に傷を付けられ事態は混沌と化す。……この物語も佳境に差し掛かっているんだよ。……はぁ、次回、『CHAPTER5 月は地の為人の為に微笑む (非)日常編』。──────もう、地獄の予感しかしないぞ。…それでは、また。」

おまけ② 挿絵

 
挿絵

しおり