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CHAPTER2 『金乱れし火の華 学級裁判編』

──────学級裁判 開廷──────

2度目の学級裁判が開始した。
皆ピリピリした雰囲気で、居心地が悪い。
それでも裁判は進めなければ。

「昨夜、金澤君と最後に会ったのは誰?」
「ふむ……哲は風呂に入るのが遅いからな〜、エリスはご飯の時以降会ってないよ〜」
「姎は昨日はたまたまお風呂が遅くなってしまったので、その時に会っていますわね。」
「ハッ、ならお前が1番怪しいでは無いか。」
「な、何ですって!わ、姎は金澤さんを殺してなどいません!──────あれ、でもお風呂に入った後の記憶が無いような……」
「──────記憶?」
「えぇ、気付いたら部屋で寝ていたのですわ。」
「─────────、」

このパターン、見た事あるぞ。
そうだ、この間の裁判で富谷君も似たような事を言っていた。
彼が気付いたのは殺害直後だった様だが───もしかすると……
と考えていると、さっきから煽って来る彼奴がちょっかいをかけて来た。

「……ハッ!それではこの間の富谷と同じパターンでは無いか。まさか貴様も催眠を受けたのでは無いか?」
「──────え?」
「て、テッメェ、そんな訳が───!」
『あー、思い出した。』
「は?」

突然、彼奴が作ったとか言う方の天神橋が水を差してきた。
──────嫌な予感がする。

『いやー、試験状態も解けたからもうバンバン打っちまえー!ってやけくそになってさー!誰も居ねーとこにバシバシ打ったんだわアタシちゃん。そしたら女湯の方にそこのヘンテコ髪型女居たわ!』
「─────────クソだな。」
「──────アホだね。」
「───バカじゃない?」

思った事を3人で同時に言ったら皆に4度見位された。
まぁ、口悪くなって来たしね。仕方ないね。
──────まぁ、つまり……

「天王洲さんが、アイツの催眠を受けてしまって、金澤君を殺害したと…」
「──────そうなりますね。」
「─────────姎は…姎は…!」
「火陽ちゃん……」

──────学級裁判 閉廷──────

「そのとぉーーーり!金澤哲クンを殺したのは〜、天王洲火陽サンでした〜!」
「─────────っ、」
「………天王洲さん。君は何も悪くない。ただ、巡り合わせが悪かったんだ。そう、君も、富谷君も──────」
「……姎は、取り返しのつかない事を致しました。どんな罰も受ける覚悟は出来ています。」
「──────、」
「あぁ、でも。これだけは言わせて下さいね。」
「───何?」
「外の世界に出られたら、貴方達と滝巡り、したいのです。付き合って頂けますか?」
「──────うん、良いよ。」
「ありがとうございます…それでは、外の世界で逢いましょう。」
「それでは〜、オシオキスタァーート!」

──────────────────

テンノウズサンがクロに決まりました。
オシオキを開始します。

ザアアアアアアアア──────

『地を立て茶を立て水を立て!心機一転・諸国滝巡り!
超高校級の茶道部 天王洲 火陽 処刑』

天王洲さんの目の前に大きな──────とてつもなく大きな滝が現れる。
ここを昇って外に出よ、という事だろうか。
そんな、無茶な話がある訳が──────

ガシッ

天王洲さんは、着物も構わず岩壁を登って行く。
所々に尖っている岩があるが、彼女は気にせず登る。
ただただ、外の世界で僕達と再会する為に。
彼女は真面目だから、きっと自分の事など二の次なのだろう。
それでも────────────

「──────あと、もう、少し───!」

彼女がそう呟いたその時──────岩壁が崩れた。
ガラガラと、崩れた。

「──────そんな…!」

彼女は絶望した顔で落ちて行く。
そして、その上から大量の滝の水が落ちて行った。
駄目だ、彼女が溺れてしまう。
そう思っても、僕達は助けられない。

───僕達は、彼女が奈落の底に落ちて行くのを、遠目に見る事しか出来なかった。

──────────────────

『───っか〜!良い顔してたねぇ〜、パパ♡』
「フッ、良いざまだ。」
「──────黙れ。」
『あ?』
「黙れ、その口を開くな。──────お前らなんかに、彼女達の苦しみが、分かってたまるか。」
『──────ケッ、せっかく良い気分だったのに台無しだぜ。アタシちゃんもう休むからよろ〜』
「フン、じゃあな。」

──────その言い草に憤りつつも、僕は彼らを睨みつけることしか、出来なかった。

──────────────────

「あの……明日のプラネタリウム鑑賞会、出来そうですか?」
「え?あぁ、大丈夫だよ。明日の8時に、ね。」
「そう、ですか?なら良いですけど…」
「僕は大丈夫だよ。───君も、気を付けてね。」
「……分かりました。」

──────────────────

「──────んんん?」
「今度は何が見えたのめーちゃん。」
「いや、うん──────富谷君の隣で、金澤君に向かって凄く綺麗な土下座をしてる天王洲さんが………」
「状況悪化してない???てか玲亜っちまだ土下座してんの???」
「うん……もう訳わかんない……」

──────────────────

──────一歩道を外せば茨の道よ。
硫酸降りし金の星を撃ち落とした火の華は、冥府の弾丸によって撃ち落とされた。
金の星の願いは届いたのか──────それは誰も知らぬもの。

──────────────────

CHAPTER2 『金乱れし火の華』 END
残り生存者数 12名

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おまけ 次回予告

「めーくん!?エリスちゃん、ねれちゃんもしっかりして!!」
「どういう事っすか!宙風さんが殺人なんてするはずないっす!」
「どうなってんだよホントに…!」

王太「えーー……、2回目の事件が終わり、何とか落ち着いて来た一行。めーちゃんとエリちとねれちゃんと宮っちはプラネタリウム鑑賞会を無事開け……無事じゃねえんだけど!?何でまた事件起こってんの!?しかもめーちゃんまで巻き込まれて意識不明の重体!?どうなんのこれーー!?……エッホンッ、次回!『CHAPTER3 デッド・オア・アライヴ・主人公 (非)日常編』!既にタイトルがもうあかーん!!あ、次回から次回予告俺じゃないからね!よろしく!それでは次回までー、ブラックシューーーット!!」

おまけ② 挿絵

 
挿絵

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