23章 焼きそばの作り方を教わる
「焼きそばを作るので、しっかりと見てくださいね」
「わかりました」
シノブは油を手に取った。
「油をしいてから、フライパンに火をつけます」
シノブは計量スプーンを使って、油を入れていた。お客様に提供するとあって、目分量を正確にしている。
油を引いたあと、フライパンの火をつける。
「フライパンが温まったら、豚肉に火を通します」
豚肉を投入すると、ジュージューという音がする。音を聞いているだけで、幸せな気分に包まれることとなった。
「肉に火を通したら、キャベツ、もやしを炒めていきます」
シノブはキャベツ、もやしを同時にプライパンに投入する。
「調味料を加えて、味を調えていきます」
きっちりと計量してから、フライパンに調味料を投入する。
「味が変わってはいけないので、量は正確にしましょう」
能天気な性格に見えて、きっちりしている部分もある。人間は見た目によらない部分があるようだ。
「わかりました」
シノブは火をまんべんなく通すため、箸を巧みに操っていた。
「キャベツ、もやしに火が通ったら、焼きそばを炒めます」
焼きそばを入れると、ほのかな香りが漂っていた。
「ソースを加えたあと、具材とよく絡めていきます」
ソースを絡めると、食欲のそそる香りが広がった。
「みじん切りにしたネギを入れて、焼きそばは完成です」
ネギにさっと火を通したあと、白い器に盛りつけていた。
「焼きそばを提供するので、材料の準備をしてください」
「わかりました」
焼きそばの具材となる、豚肉、キャベツ、もやし、焼きそば、ネギを準備する。
「焼きそばは簡単なので、すぐに作れるようになりますよ」
具材に火を通して、調味料などで味を調えるだけ。料理を経験していない女性も、これくらいならできるのではなかろうか。