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ある日の海の日日記① 番外編

「う~み~はひろい~にゃ♪おーきい~にゃ~♪」
『つ~き~が♪』
「にょ、のぼりゅ、るち~」
『ひは♪』
「し~じゅ、ず~みゅ~♪」

『う~ん、まだまだな』
「あい···」
むずかしいです。

〖なぁに?またお歌で、お話の練習?〗
お歌、歌ってたらジーニ様がきました。

『ジーニ様。まあ、そんなところだな』
「じーにしゃま、うみ、にゃにいりょ?」

〖え?海の色?青でしょ?〗
なんでそんな当たり前のことを?ってお顔のジーニ様。

『あのな、ジーニ様。サーヤは青い海を見たことがないんだよ。だから海が青いって教えても〗
「うちょだみょん」
青くないよ。おうた、うそだよ。
『って言って、信じてくれないんだよな』ふ~ぅ

〖ええ?なんで?サーヤたちの世界の海は青くないの?〗

「ちゃいりょ。まっくりょ」
ぶー。キレイじゃなかったよ。

〖ええ?〗
ジーニ様のお顔がおいちゃんに説明してって言ってます。

『ん~、サーヤが行ったことのある海はな、泳げるんだけどあんまり綺麗じゃない海だったんだよ。あまり遠出は出来なかったからな。南の方に行けばキレイな青い海があるんだけど、遠くてな。後はな、運がないというかなんと言うかな?』
「あい」
色々ありました。

〖どういうこと?〗

『まあ、話すと長くなりそうだからな、とりあえず···。サーヤ、ほら、サーヤの好きないちごのサワードリンクだぞ』
インベントリに用意してくれてたのか、冷たい飲み物を出してくれました。
「ふおおっもーもーしゃんにょ」
『そうだぞ。ミルク割りだ』
「あいがちょ」くぴくぴ
「おいち♪」
ちょっと飲むヨーグルトみたいでおいしいです。
〖あらら、良かったわね。でも、白いおヒゲができてるわよ〗ふきふき
「うりゅ?ちかたにゃい」
『仕方ない。な』
「しょーちょもゆー」
『そうとしか言わないだろ』
「ぶー」
〖くすくす。ところでゲン、運がないって?〗
『ん?ほい。ジーニ様にもサーヤと同じやつな』
〖あら、ありがとう〗くぴ
〖ん、美味しいわね〗
「にぇ~♪」
ジーニ様には白いおヒゲが出来ないね。

〖それで?〗
『ああ、なんかな?サーヤと海って相性悪いらしいんだよ。風光明媚で有名な島が沢山見られる観光地に行った時も、天気悪くてな?観光船に乗ったけど欠航になるかならないかのギリギリの出航でよ。波は高くて船は揺れるし、途中から雨は顔に叩きつけるしな』
そうでした。雨ぴしぴし当たってきたんだよ。
『酔って真っ青になってる時に、餌目当てのカモメの大群に襲われてな。サーヤは泣き叫ぶし、肝心の風景は天気のせいで散々だったんだよ』
「うにゅ~」
お船キライ~。海もお空も真っ黒だったよ。全然キレイじゃなかったよ。鳥さんも怖かったよ。
〖へ、へえ~〗

『それは散々だったわねぇ』ぬっ

『うお?結葉様?』
「いちゅにょまに?」
びっくりです。

『うふ?みんなもいるわよぉ』

『え?』
「ほえ?」
ほんとだ。みんないる~

『それで?他にもあるのか?』
やっぱりいつの間にかいたアルコン様が他にもありそうだな?って。

『ああ。まあ、海にいい思い出がないのもかわいそうだから、磯遊びでもと思ったらな?到着してすぐに、どっぱーんって大波を被って、サーヤが波にさらわれそうになったのを、慌てて助け出したんだよ。あれは肝が冷えたよな』
「おみじゅ、しょっぱ···。おめめ、いちゃちゃ、かりゃだべちょべちょ」
『ああ、頭からワカメも被ってたな』
海、美味しくないです。

『あらら。それは気の毒にぃ。他は?』
結葉様、絶対まだあると思ってるね?

『潮干狩りに行ったら、カニに手を挟まれてたしな』
「いちゃかっちゃ」
おてて、ぶんぶんしてもとれないの。

『浅瀬で海水浴と思ったら、一歩目でクラゲに刺されてな。まったく泳げなかったんだよな』
「しゅっご、いちゃかっちゃ」
あんよ、まっかなブツブツいっぱいでした。

『今度こそ安全にって、砂浜で砂の城作ったら、完成した途端にまたどっぱーんって、波かぶってな。城は写真撮る前に壊れて、サーヤはまた波にさらわれるし、散々だったな』
「あい」
海は怖いです。

『それはまた、ついてないというか·····』
『むしろよくそこまで引き付けたわねぇ』
ギン様と結葉様がドン引きです。

『でも、海が嫌いにならないように、せめて海の幸だけでも美味しく!って、漁港の人に頼み込んで漁船に乗せてもらったりしたから、新鮮な海の幸は堪能したからな。食いもんは大好きだよな』
「あい。えび」じゅるり
えび、大好きです。お魚も好きです。あっ、でも漁に行ったのは、おいちゃんだけだよ。サーヤはおばあちゃんと待ってました。美味しいもの食べながら。

〖う~ん。なかなか壮絶だったわね〗
〖でも、このままではサーヤに海は青いって信じてもらえませんよ〗
〖そうね〗
〖それなら、みんなで海に遊びに行くのはどうですか?アルコンに乗って行けばすぐですよ〗
『うむ。我は構わんが、どうせならもっと早い時間から行った方が、子らも長く楽しめるのではないか?』
ぴゅいきゅい『『おとうしゃん』』
ぴゅい『いいこといったね』
きゅい『さすがだね』
『モモ、スイ、ほんとか?』
ぴゅいきゅい『『うん。めずらしいけど~』』
『うっ』がくっ
モモとスイは、お父さんで遊んでます。

『ま、まあ、良いのではないですか?ハクも海は初めてですしね』
『うん!ぼくたち海いけるの~?楽しみだね~』
『『うん!楽しみ~♪』』
『『『うみ、なにするの?』』』
みゃあ『しらないにゃ』
きゅるるん『『『『『『『わかんない~』』』』』』』
みんな海初めてだもんね。

『そうだな。色々準備しないとな』
〖そうねぇ、今度こそサーヤに海を楽しんでもらいたいしね〗
あ、あれ?なんか気合い入ってる?
きゅるる『私の出番な気がする』
『そうだな。助かるよ』
〖それじゃあ、準備してみんなで海にいきましょ~う!〗

『『『『『おーっ』』』』』

あ、あれぇ?海のお歌歌ってたら大変なことに?

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
海の日からズレてるんですけどね?しかも長くなりそうなので、続きます。あれぇ?
ちなみに、某観光地と、潮干狩りと、クラゲの話は実体験です。ちなみに、青い海も見たことないです。目が開けられないくらい、砂で茶色くて、死んだお魚が砂浜に打ち上げられてる記憶しかありません·····う~ん。

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