バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

18章 有料インターネット

 パソコンのスイッチを入れると、1秒くらいでスタート画面に切り替わる。高品質パソコンは、機能性に優れている。

 マウスを操作して、インターネットの画面を開く。一度もやっていないにもかかわらず、スムーズに移動することができた。

 インターネットには、「yaogle」と書かれていた。「yahoo」と「geogle」を足して、2で割ったかのような名前である。

「yaogle」のトップ画面には、18くらいの美女の写真。インターネットの世界においても、美女を優先するのかな。こちらの街における、美女優先は目に余るものがある。

 18くらいの美女の隣には、「謎の大食い少女出現」と書かれていた。気になったので、マウスでクリックする。

「謎の大食い少女出現」の内容は、ミサキそのものだった。1日目にして、街の有名人になってしまったのかな。

 ミサキは注目を浴びるのは、不得意な部類に入る。できることなら、注目されない生活を送り続けたい。

 最後まで読むためには、「5ペソ」が必要になるようだ。お金を払うのはもったいないので、画面を閉じることにした。

「謎の大食い少女出現」の横には、「焼きそば店」の名前があった。そちらをクリックする。

 内容を呼んでいると、シノブが経営している店だと分かった。テレビで放送されたことで、知名度は急上昇となった。

 記事を最後まで見るためには、「4ペソ」を払う必要がある。お金を捨てるのは嫌なので、右上にある「×」ボタンをクリックする。

 明日のアルバイトのことを考える。社会経験のない女性は、1時間の仕事をきっちりとできるのかな。途中で倒れるようなことがあれば、みんなの笑いものとなる。

「POW TUBO」を開いた。名前は変わっているものの、システムは「you tube」そっくりである。 

 音楽を聞こうとする前に、契約画面が表示された。よからぬものを感じたので、「POW TUBO」の画面を閉じる。

「コニコニ動画」を発見したので、こちらを開くことにした。現実世界にある「ニコニコ動画」と「コニコニ動画」もすぐに、契約画面に切り替わる。動画サイトを見るためには、一定の金額を払わなくてはならないようだ。

「コニコニ動画」における、1カ月当たりの契約料は、500ペソとなっていた。ミサキの収入からすると、ちっぽけな金額である。

 安い金額ではあるものの、契約画面には進まなかった。安全なサイトであると分かるまでは、むやみに登録してはいけない。

「ILIMO(アイリモ)」を見つけたので、こちらをクリックした。

「ILIMO」は、「LINE」に似ていた。現実世界で友達になった人と、やり取りをするために使用される。

 無料かなと思っていると、契約画面に切り替わった。パソコンは機能を使うたびに、お金を徴収されるシステムとなっている。現実世界のように、無料で使えるわけではなさそうだ。

 ミサキはパソコンを閉じたあと、テレビのチャンネルをオンにした。夜の時間帯とあってか、昼よりも過激な番組が放送されていた。
 

しおり