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4章 空腹地獄

 ラーメン店で食事をしてから4時間後、強烈な空腹に見舞われることとなった。

「しっかりと食べたはずなのに・・・・・・」

 3時間前に食べたのは、ごはん3杯、味噌ラーメン3杯、餃子2人前、唐揚げ2人前である。これだけの量を食べれば、1日は持たせられる。

 空腹はものすごい勢いで進行していく。早めに何かを食べないと、気を失ってしまいかねない。

 ミサキの目の前に、サンドウィッチ店があった。一瞬も悩むことなく、店に入ることにした。食べたいものを考えていると、さらなる空腹に見舞われることになる。

「いらっしゃいませ」

 声をかけてきたのは、15歳くらいの女性だった。

 お腹が空いたときに備えて、大量に食料を携帯しておく必要がある。50個くらいのサンドウィッチを、購入することにした。

 一種類だけだと寂しいので、卵、カツ、ハム、ツナなどをまんべんなく選んだ。バリエーションを増やせば、楽しく食べられると思われる。

「これをください」

「ありがとうございます」

 会計をしている間も、空腹は進んでいく。頼むから、早く会計してほしい。

「40ペソとなります」

 40ペソを払うと、すぐに店を出た。

 路上にもかかわらず、4つのサンドウィッチを食べる。人前で食べるのはよくないと分かっているけど、食べないわけにはいかなかった。

 エネルギーを吸収できたことで、空腹から解放されることとなった。

「空腹から解放された」

 空腹から解放されたことで、穏やかな気分になった。

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