『黒人魚』 溺愛したいのか?【50点】
【あらすじ】
「ゴースト・ブライド」のスビヤトスラフ・ポドガイエフスキー監督が、ロシアに伝わる「ルサールカ(水の霊)」の伝説をもとに描いたダークファンタジースリラー。
静養のため友人たちと湖畔の別荘へやって来たローマが深夜、湖でひとり泳いでいると、目の前に謎の女が現れる。
それ以来、ローマは恐ろしい幻影に襲われるようになり、徐々に体力が衰えていく。
ローマと同じく幻影に悩まされる婚約者マリーナは、かつてこの湖で女性が入水自殺したことを知る。
マリーナ役に「ゴースト・ブライド」のビクトリア・アガラコバ。
ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2019」上映作品。
【因幡さんの映画語り】
人魚伝説をモチーフにした現代モノホラー。
ルサールカとは、若くして溺死した花嫁がなるという水の精霊。
男性を水の中に引きずり込むといわれている。
日本の心霊ものと違い、クリーチャーものなので、ゾンビと何が違うのかと言われれば、違いがよくわからない造形というのが感想である。
ローマと恋人のマリーナは婚約していたが、プールでのちょっとした事故でけんかしてしまう。
ローマは独身最後の日だと、親友に誘われ、行方不明になった父親の家に行く。
けんかしたことを気にしてか、ローマが近くの湖で泳いでいると、少女が桟橋のそばで立っている。
彼女は問う、「私を愛しているか?」、と……。
心霊現象とは違い、クリーチャーものなので、物理攻撃が満載だ。
実体があるので、蹴りも普通に入ってしまう。
最後のオチも、彼女がカナズチだと知っているのなら、恐怖はさらに半減する。
彼氏のしぶい顔は人魚の愛が忘れられないからか。
ぜひ人魚に「愛」ってそんなに長く続かないぜと、誰か教えてやってほしい。
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