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第19話 エルフな勇者さまは、鋼の乗り物を見て驚きます! (14)

 まあ、普通に考えても漏れることは当たり前、必然的なことだと思うから。
「うわぁ、あああっ! 死ぬ! 死んでしまう~!」、

「僕達! 僕達二人は、新婚ホヤホヤ、ラブラブなのに~。短い生涯~! 生涯だったぁっ! 夫婦生活だったぁっ!」と。

 僕が驚愕、絶叫を吐き、放ち、漏らせばね。

「……ん? あぁ、ああっ。ああ、こんな事で驚いているのね。一樹はぁっ!」と。

 家のカミさん。奥さま。元勇者でエルフな妻はね。僕のように、自身の目に映る光景、景色を見て、動揺、困惑、慌てふためき、絶叫をあげる訳でもなく。こんな何気ない台詞、事を漏らし、呟くだけなのだ。

 でっ、更に「えい~!」と、甲高い声を出し、放つと。あらあら不思議。不思議な光景が、僕の瞳に映るから。

「うそぉおおおっ!」と。

 更に絶叫を吐く。放つ。

 だって僕の瞳には宙を静止した状態で浮いている光景が映る。映っているのだから驚愕、絶叫を吐く、放つのは当たり前だ。



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