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189 似た者同士

地の精霊王様とニャーニャにゃんに抱きつかれたまま動けないサーヤです。どうしたらいいでしょうか?ぎゅむ~う。

『それで?なんでこのケット・シーの子は道端に落ちてたんだ?』
おいちゃんが抱きついてる二人に聞きます。でも、何となく顔が、『何となく聞かなくても想像つくけどなぁ』って言ってるので、サーヤを助けようとしてくれてるんだと思います。

『え?』
『にゃ?』
二人ともなんだっけ?というお顔です。

『え?じゃなくて、この子猫はどうして落ちてたんだ?って聞いてたところだたったじゃないか』
おいちゃん?ダメですよ?初対面の人にはもう少し丁寧に……

『あら、そうでしたわね。あまりの可愛さに我を忘れてしまいましたわ』
『にゃにゃ ほんとにゃ~悪かったにゃ』
頭ぽりぽりしてます。

『それでは歩きながらお話しいたしましょう』
そう言ってそのままひょいっと抱っこされちゃいました。あれ?

きゅるる『あらあら、サーヤを攫われちゃったわね』
『でも、こちらにはケット・シーの赤ちゃんがいますよ』
ほら、という感じで山桜桃お姉ちゃんがにゃんこを見せます。
きゅるる~ん『ゆすらちゃんのてに~』
きゅるる~ん『くるくる~』
きゅるるん『すぽんって』
きゅるるん『とんできたもんね』
きゅるるん『『うん』』
きゅるるん『ねらったみたい』
きゅるる~ん『だったよね』
『そうですね』
こぐもちゃんたちが何が起こったのか解説してます。

『にゃにゃ!ごめんにゃ』
慌ててニャーニャにゃんが駆け寄ろうとすると
『大丈夫ですよ。このままお連れします』
『ありがとにゃ。それじゃ、お願いするにゃ』ニコニコ
『はい。かしこまりました』にこにこ
にこにこの山桜桃お姉ちゃんにつられてニャーニャにゃんもニコニコです。それで、土の精霊王様の肩にぴょんって登って来ました。ぱちぱちぱち

きゅるる『それで、どうして、ああなったの?』
絹さんが聞くと、ニャーニャにゃんが教えてくれます。

『にゃはは~それがにゃね?この子、なぜかほんとによく寝る子なのにゃ。それでもここに転移する直前までは起きてたのにゃ』
いないなぁと思うと、ところ構わず寝てるんだって。
『そうなのですわ。転移するまで楽しそうに私の肩に乗ってましたのよ?ですのに』はあっ
『どうも転移した瞬間に寝たみたいなのにゃ~』ふぅ~

「ふぉ~」それは…
『大物だなぁ~』

『それでも、転移する時は私の魔力で包んでましたから、ちゃんとこちらに来れたのですわ。ただ…』
『あまりに、この聖域がキラキラにゃんで、ついつい、着いた途端にはしゃいじゃったのにゃぁ』
『そうなのですわ。それで、寝てたこの子が落ちてしまったことにしばらく気づかず…』
『慌てて探しに来たらサーヤちゃんたちに保護されてたわけにゃ~』
精霊王様は困ったように、ニャーニャにゃんは『にゃはは~』って笑ってます。

「ふぁ~」
なるほどぉ お眠だったんだね~

『まあ、落ちた経緯は』
きゅるる『やっぱりって』
『感じですね~』
おいちゃんたちは頷いてます。やっぱり何となく分かってたんだね。大人はすごいね。そういえば、

「にぇーにぇー、ちにょ、しぇいりぇいおうしゃま」てしてし
地の精霊王様のお胸てしてししながら見上げると

『ぐふっ』
『にゅふっ』

「う?」
あれ?変な声出して横向いちゃった。ニャーニャにゃんまで。ぶー。

『あれ、大丈夫か?』
きゅる『さぁ?』
『鼻血出てませんか?』
きゅるるん『ぐふって』
きゅるるん『にゅふって』
きゅるるん『こえまで』
きゅるる~ん『にてた~』
きゅるるん『うん』
きゅるるん『にたもの』
きゅるる~ん『どうし~』

『ご、ごめんなさいですわ。あまりの可愛さに、つい』
『ニャーニャもにゃ。それでサーヤちゃん、どうしたにゃ?』

「あ、あい」
な、なんか大丈夫?
「ここ、しょんにゃ、きりゃきりゃ?」
そんなに違うのかな?

『ええ!凄いですわ!まず空気がぜんぜん違いますですわ!澄み渡る空気!神聖な気で満ちてますわ!吸い込んだ空気が美味しく感じるほどですわ!』

「ふ、ふぉ」すごい迫力

『木も草も生き生き輝いてるにゃ!生命力溢れる感じにゃ!薬草にゃんか外の薬草にゃんか比べ物ににゃらにゃいくらい力を感じるにゃ!』

「ほぇ?」
ニャーニャにゃんまで!

『そしてそして!この大地!内から力が溢れてますわ!思わず着いた瞬間に地の精霊王である私が感激して加護を与えてしまったくらいですわ!そしてこの先に更に素晴らしい土の香りを感じるのですわ!あぁ!見ずとも感じます!未だ見たこともない素晴らしい土を!』
『そうにゃ!感じるにゃ!はやく全身で感じたいのにゃ!』

すごいマシンガントーク!しかもいきなりクルクル回りだしました!抱っこされたままのサーヤも回ります!クルクルクルクル~目がまわる~ぅ うっぷ、誰か助けて~

『ああ、やっぱりあーやって落としたんだな』
きゅるる『落としたと言うより飛んだんじゃない?』
『そうだな。さぞかしキレイに飛んだんだろうな、遠心力で』
『あ~それであんなキレイに開いて落ちてたんですね~』
おいちゃんたち三人でうんうんって納得してます。

『それにしても、サラッと加護とか言ってなかったか?』
『仰ってました』
きゅるる『あらあら。また凄いことになっちゃったわねぇ』

おいちゃんたちがお話してる間もサーヤはクルクルクルクル~ぅ。感心してないで助けて~うぷぷ

きゅるる~ん『『『おかあさ~ん』』』
きゅるるん~『『サーヤのおかおが~』』
きゅるるる~ん『『すっごくへ~ん』』

子グモちゃんたちありがと~ うぷ。でも、へんってひどい~ えぐえぐ

きゅるる『え?あら大変!真っ青!』
『うおっ?精霊王様~!止まってくれー!』
『きゃー!サーヤちゃんっ!』

みんな、おそいよ~ぉ うぷっ

『はっ!ご主人止まるにゃ!』
『え?あらあら~? ごめんなさいですわ~』

おそいですわ~ きゅうぅ…

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お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m

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